ぶらじる俳壇=158=伊那宏撰
モジ・ダス・クルーゼス 浅海喜世子
天と水万緑一つ景をなす
〔何と壮大な構想であろう。端的に言ってしまえば、宇宙を含めたこの地球を丸ごと描写したような大胆な一景である。普通、俳句とは、短詩形と呼ばれるように〝小さな器に盛った文学形式〟というのが一般的な考え方で、日常の仔細な部分に観察の眼を向けたりするが、本句、驚くなかれいきなり大きな世界を設定してしまった。小さな器には入れようもない大きなテーマ、一介の解説文ではとても手に負えないスケールだ。しかし少し視点を変えて見よう。〈天と水〉を「空と水」と理解し、それに〈万緑〉を加えると、何とそこには具象の世界、私たちのよく知る...
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