《ブラジル》工業生産=11月も0・2%減少=コロナ禍前には戻れず

地理統計院(IBGE)が6日、11月の工業生産は前月比で0・2%減となり、6カ月連続の前月比割れとなったと発表したと同日付現地サイトが報じた。
21年の工業生産は1月と5月に0・2%と1・3%の成長を記録したものの、それ以外の月は前月割れの状態が続いている。
11月の減少幅は6月の0・5%以来の小幅だったが、前月比で4・7%増だった20年11月と比べると4・4%減となっている。また、1~11月の累積は前年同月比で4・7%増、12カ月間の累積は前年同期比で5%増となった。12カ月間の累積は、8月時点の7・2%増以降、6・5%増、5・7%増と伸び率が鈍っていたが、11月もその傾向が続いている。
また、新型コロナのパンデミックの影響が出る前の20年2月と比べると4・3%減、過去最高だった11年5月と比べると20・4%減となっている。
11月の結果は、前月比で0・1%増、前年同月比で4・2%減との市場関係者の期待を裏切った。
11月の工業生産は26部門中12部門が減産となった事を反映する結果となった。落ち込みが大きかったのは、ゴム、プラスチック製品の4・8%減や冶金の3・0%減で、ゴム、プラスチック製品は9~10月の3・5%増が帳消しとなった。冶金は3カ月間で7・7%減となった。
その他にも金属製品が2・7%、飲料が2・2%、コークス・石油製品、バイオ燃料が0・6%、香水、石鹸、洗浄、個人衛生用品が4・5%、その他の製品が4・5%減少したが、食料品は6・8%、鉱業は5%、自動車関連は2・9%成長した。自動車関連部門の成長は21年4月以来だ。