《ブラジル》コロナでオンライン販売増加=ショッピングの売上を上回る
新型コロナのパンデミックによってオンライン販売が急増し、21年はショッピングセンターの売上を上回ったと17日付現地紙、サイトが報じた。
カムラ・カピタルが行った調査によると、21年のオンライン販売額は2600億レアルに上り、19年の1600億レアルから大躍進した。
一方、ショッピングセンターの売上は19年の1900億レアルを大きく下回る1750億レアルで、オンライン販売と位置関係が逆転した。
カムラ・カピタルによると、国内で営業しているショッピングセンターの数は19年が577、21年が589で、ショッピングセンターの数そのものは増えている。
だが、新型コロナの第2の波で21年3~4月に感染者や死者が急増した事や、感染抑制策としての外出規制でショッピングセンターに行く人が減り、オンライン販売の利用が増えた事で、両者の関係が逆転した。
もちろん、オンライン販売の利用者の中には、ショッピングセンターの店頭で見た物をオンラインで購入する人もおり、オンラインの販売増が全てショッピングセンターの売上を食った訳ではない。
また、パンデミックが始まる前からオンライン販売拡大に力を入れていた店もあり、オンライン販売の増加の一部はショッピングセンターの戦略を反映したものともいえる。
また、高所得者層向けの高級輸入品を扱う店やアウトレットは販売額が落ちていない。
オンライン販売拡大に力を入れていたのは他の小売店も同様で、ワクチン接種の進展で
消費者がより安全だと感じ始めた第3~第4四半期は店頭販売額も増加傾向にあったとして、感染状況の推移に注目している。
なお、車や建築資材を除いた小売全体に占めるオンライン販売のシェアは12・7%で、19年の6・8%から大幅に伸びている。