《ブラジル》連邦公務員がストと抗議活動=警察優遇の給与調整に反対し

18日、連邦公務員が給与調整を求めてストを始めた。ブラジリアの中央銀行前では抗議活動も行われている。公務員らは、連邦警察などの治安関係者のみが昇級対象になったことに不満を抱いている。18日付現地サイトが報じている。
ストは40以上の部門の連邦公務員の参加を得ており、組合員たちが通りに出て抗議活動を行っている。
中央銀行全国職員組合のファビオ・ファイアジ会長によると、組合側は26・3%の給与調整を求めて抗議活動に入ったという。
連邦公務員の給与はボルソナロ政権発足以降、一度も調整されていない上、その間のインフレ率が大幅に上昇していることもあり、それにみあう額の要求に踏み切った。
デモ参加者は中央銀行職員だけでなく、国税庁職員らも参加している。国税庁では昨年末、一部の公務員にしか給与調整が行われないことを不服とし、役員が次々と役職を返上する事態が発生。同様なことは中央銀行などでも起きている。
連邦公務員ストは、連邦政府が年末に行われた予算案審議の際の大統領発言が発端だ。ボルソナロ大統領は自分に好意的な「連邦警察」「連邦道路警察」「連邦刑務所職員」の給与調整だけを認める発言を行っており、予算案では警察関係者の給与調整に17億レアル、保健関係者に8億レアルが割かれた。予算案はこの条件のまま、12月に承認された。
今回のデモに対し、アミウトン・モウロン副大統領は、「給与調整に応じるための額は非常に少ない」と調整に希望がないことを匂わせている。ボルソナロ大統領も応じる姿勢を見せていない。