《ブラジル》年金、恩給を10%強調整=上限額は7087レアルに

国立社会保障院(INSS)が支払う年金や恩給に関する2022年度の調整率が連邦政府から発表された。20日付現地サイトが報じている。
20日付連邦政府官報によると、最低給与一つ以上の額をもらっている人に対する2022年の支給額は、10・16%の調整が行われる。最低給与額を支給されていた人の受給額は、1100レアルから1212レアルに10・18%引き上げられる。
年金の調整率は前年に記録した年間インフレを基に計算される。また、受給額は最低給与を下回らないよう法律で定められている。昨年の年間インフレ率は10・06%だった。
また、年金受給額上限は、これまでの6433・57レアルから7087・22レアルに引き上げられる。
今回の調整率は、2021年2月以降に受給し始めた人には適用されない。これらの人に対する調整率は受給開始月毎に異なる。
例えば、昨年1月までに受給し始めた場合は10・16%だが、2月だと9・86%、3月だと8・97%で、以下12月まで、8・04%、7・63%、6・61%、5・97%、4・90%、3・99%、2・75%、1・58%、0・73%と定められている。
また、労働者がINSSに収める納付金の負担率も発表された。それによると、1212レアルまでは7・5%、1212・01〜2427・35レアルは9%、2427・36〜3641・03レアルは12%、3641・04〜7087・22レアルは14%となる。
この率は給与総額に対するものではないので、計算する際は注意が必要だ。例えば、月収が1500レアルの場合は、1212レアルまでの分の負担額が7・5%の90・90レアル、差額の288レアルの分の負担額は9%の25・90レアルだから、計116・80レアルを納付する必要がある。