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《ブラジル》PT・PSB党首会談=サンパウロ州知事選で決着つかず=他州の連立は順調に進むも=TSEに連立提携の延長求む

2022年1月22日

シケイラ氏とグレイシ氏(Twitter)
シケイラ氏とグレイシ氏(Twitter)

 20日、労働者党(PT)のグレイシ・ホフマン党首とブラジル社会党(PSB)のカルロス・シケイラ党首が10月の知事選に関する党首会談を行った。この会談で幾つかの州に関しての協力体制は確認できたが、サンパウロ州知事選でフェルナンド・ハダジ氏(PT)とマルシオ・フランサ氏(PSB)のどちらを候補とするかは決着がつかず、長期化の様相を見せている。21日付現地紙が報じている。

 今回の会談はPSBにとって、ルーラ元大統領(PT)の副候補として立つべく、民主社会党(PSDB)を離党したジェラウド・アウキミン元サンパウロ州知事を獲得できるか否かを占う意味で、非常に大事なものだ。
 シケイラ党首は大統領選でのPSBのルーラ氏支持は変えないとしているものの、それと引き換えに主要州の知事選で自党候補をPTに支持してもらうことを求めている。
 この会談には両党首のほか、PTからパウロ・テイシェイラ下議、PSBからパウロ・カマラ・ペルナンブッコ州知事、フランサ氏が参加した。
 ヴェージャ誌の報道によると、この会談では、PSBがバイア州、ピアウイ州、リオ・グランデ・ド・ノルテ州、セルジッペ州でPTの知事候補を、PTがマラニョン州でPSBの候補を支持することが確認された。

 また、サイト「アンタゴニスタ」やグローボ紙などによると、リオ州とペルナンブッコ州では、自党候補を是が非でも出したいというPSBの意向を尊重し、PTが自党候補を立てないことも約束したと報じている。PSBはリオで社会主義自由党(PSOL)から移籍してきた人気のマルセロ・フレイショ下議を擁しており、ペルナンブッコは党の創設一族の拠点地だ。
 だが、懸案となっているサンパウロ州に関しては物別れに終わった。世論調査でルーラ氏の後継者のハダジ氏の方が支持率が高いと主張するPT側に対し、シケイラ氏は「数の問題ではない。政治の問題だ」とし、サンパウロ州で4度知事を務めたアウキミン氏の副知事で後に知事にもなったフランサ氏こそがサンパウロ州政治の継承者であると主張して譲らなかった。
 この結果、両党は、「より時間をかけてしっかりした連立を組みたい」として、選挙高裁(TSE)に対して、連立の届け出期限(3月1日)を延長することを申し入れた。
 両党の連立はPT側も強く望んでいる。同党はPSBとの連立を基軸とし、ブラジル共産党(PCdoB)やレデ(REDE)なども取り込みたいと願っており、これらの政党との連立をPSOLと競っている段階だ。
 そんな中で20日、マルセロ・フレイショ氏がサンパウロ州知事選に関して、「ハダジ氏が候補の方が良い」と、PSB幹部を困らせる発言を行った。フレイショ氏は、「ハダジ氏が出馬しない場合、同氏を支持する有権者が票を投じる候補はフランサ氏ではなく、ギルェルメ・ボウロス氏(PSOL)となるからだ」との持論を展開している。


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