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《ブラジル》大豆が1俵200レアルに=消費者の懐にも影響不可避

2022年2月10日

 例年にない干ばつや高温で悩まされた南部中心に大豆価格が高騰し、消費者の懐にも響きそうだと8日付現地サイトなどが報じた。
 干ばつが特に酷かったリオ・グランデ・ド・スル州のパッソ・フンドでは7日、60キロの大豆が204レアルで取引された。
 大豆の需要は国内外で高まっており、在庫減が起きているシカゴ市場では、昨年のピーク時より15%高い1ブッシェル16・42ドルの値がついた。価格高騰は今後数カ月間は続く見込みだ。
 大豆の国際価格高騰はラニーニャ現象の影響を受けたブラジル南部やアルゼンチン、パラグアイでの減産が主な原因で、ブラジルでも値上がりが顕著だ。大豆はブラジルの主要な輸出品目のため、ブラジル最大の輸出相手国の中国は、米国からの大豆の買い付けを増やしている。

 ブラジルの大豆価格高騰は、21/22農年の大豆の収量予測が1・4億トンから1・25億トンまで落ち込んだ事に起因している。アルゼンチンでは600万トン、パラグアイでも4~500万トンの減収と見られている。
 ブラジルでの大豆60キロの価格は、20年8月が100レアル、昨年の平均は150~170レアルだった。だが、今年は既に200レアルを超えている。
 大豆はそのままで使用したり、家畜の飼料として利用されるが、食用油その他の加工品の原料でもあるため、大豆の値上がりは国民の懐も直撃する。
 7日に発表された総合物価指数(IGP―DI)では1月の農産物価格が2・63%上昇。12カ月間では18・1%増だった。大豆価格は12月に0・9%増、1月は5・69%増で、飼料用の大豆粕は14・1%値上がりしている。


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