《ブラジル》大統領選=レイテがPSDと移籍交渉?=ドリアは出馬断念の可能性も

リオ・グランデ・ド・スル州のエドゥアルド・レイテ知事(民主社会党・PSDB)が、社会民主党(PSD)と大統領選出馬を前提とした移籍交渉を行っている。一方、PSDBが民主運動(MDB)と連立を組む交渉も進んでおり、ジョアン・ドリア・サンパウロ州知事(PSDB)が大統領選出馬を断念しなければとならない可能性が出てきていると、15日付伯字紙などが報じている。
レイテ氏とPSDのジルベルト・カサビ党首は、14日にサンパウロ市で会合を行った。会議の席にはエドゥアルド・パエス・リオ市長も参加した。
レイテ氏は、移籍する場合は「PSDが大統領選で独自候補を出すことを諦めない」という前提が確実なものか否かを確認したがっているという。PSDは現在、大統領候補に立てる予定でいたロドリゴ・パシェコ上院議長が、低支持率であることなどから出馬に難色を示し始めている。当時に、ルーラ元大統領(労働者党・PT)が同党に対し、一次投票から自分を支持するよう望んでいる。
このことに関し、カサビ氏は16日、CNNブラジルに対し、「レイテ氏は国民が国政に望む資質を持っている」と称賛。大統領候補にすることに前向きの姿勢を示している。
レイテ氏がこのような動きに出ているのは、同氏が昨年11月にPSDBの党内選挙でドリア氏に敗れたためだ。だがPSDBも現在、ドリア氏自身の世論調査での低支持率と、党内の反ドリア派の反発で揺れている。
PSDBは現在、統一選でMDBとフェデラソン(連立)を組むべく動いている。一部報道では、民主党(DEM)と社会自由党(PSL)が合併した新政党・ウニオンがそこに加わるとの説も出ている。
それが実現すればかなり大きな連立勢力となるが、この場合は、MDBが大統領候補として望むシモーネ・テベテ上議と、ドリア氏のどちらかが出馬を取り下げねばならなくなる。ドリア氏本人に出馬を取り下げる意向はないが、PSDB内部にテベテ氏を推す反ドリア派の存在があり、予断を許さない状況のようだ。