《ブラジル》上院が教育省疑惑でCPI設置へ=すでに必要な署名数集まる
上院で教育省の国立教育促進基金(FNDE)の資金不正使用にまつわるスキャンダルなどに対する議会調査委員会(CPI)の開設に向けた準備が進められており、すでに開設要求に必要な27人の上議の署名を得ている。8日付現地サイトが報じている。
このCPIは、福音派団体「アッセンブレイア・デ・デウス」の牧師らが形成する「影の内閣」が同宗派とつながりの深い市にFNDEの支給を優遇するよう行ったロビー活動などの疑惑に対するものだ。このスキャンダルで、ミウトン・リベイロ教育相は辞任に追い込まれている。
これに対し、ランドルフェ・ロドリゲス上議らが中心となってCPI開設の署名運動が起き、8日に27人目の署名が集まった。
ランドルフェ氏は上院のコロナ禍CPI副委員長も務めており、連邦政府にとっては目の上のコブ的存在だ。
CPIが開設されるか否かはロドリゴ・パシェコ上院議長の意向にかかっている。同議長は7日、このCPIについて「開かれることを正当化する理由が必要になるだろう」と語っている。このCPIが開設されると、大統領側が圧倒的に不利になるため、水面下の駆け引きが激しくなりそうだ。