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《ブラジル》大統領選でルーラが15州で有利=ボルソナロに追い上げ傾向=鍵握るサンパウロ州やリオでの支持動向

2022年4月19日

15日のモトシアッタ(Twitter)
15日のモトシアッタ(Twitter)

 大統領選挙での予測で、現時点では15州でルーラ元大統領(労働者党・PT)が、8連邦自治体(7州と連邦直轄区)でボルソナロ大統領(自由党・PL)が有利であることや、勝負のカギを握っているのはサンパウロ州やリオ州などであることが報じられている。
 17日付エスタード紙によると、同紙の調査団体「エスタドン・ダードス」の調査で、大統領選の決選投票での一騎打ちが予想されているルーラ氏とボルソナロ氏についての州ごとの支持状況が明らかになったという。
 それによると、ルーラ氏はアマゾナス、パラー、アマパー、トカンチンス、マラニョン、ピアウイ、セアラー、リオ・グランデ・ド・ノルテ、パライバ、ペルナンブッコ、アラゴアス、セルジッペ、バイア、ミナス・ジェライス、エスピリトサントの15州でリードとの結果が出ている。前回18年の選挙でPTの候補だったフェルナンド・ハダジ氏が優勢だった北東部全域に加え、北部3州、南東部2州を加えた形だ。
 一方のボルソナロ氏は、ロライマ、アクレ、ロンドニア、マット・グロッソ、南マット・グロッソ、パラナ、サンタカタリーナの7州と連邦直轄区でリードしている。北部の国境沿いの州と国内有数の農業地帯の中西部、南部を抑えた形だ。
 残りの4州、サンパウロ州、リオ州、ゴイアス州、リオ・グランデ・ド・スル州に関しては、どちらがリードしているとは明確に言えない状況だというが、いずれも票田としては大きな州だ。
 世論調査で3位の座を争っていた保守系候補のセルジオ・モロ氏の出馬断念が伝えられた後、劣勢だったボルソナロ氏の巻き返しが報じられ始めている。調査によって数値はまちまちだが、ポデールダッタという団体の調査では、ルーラ氏とボルソナロ氏の全国での支持率の差が35%対30%にまで縮まっており、大手調査団体のIpespiの調査でもサンパウロ州での両氏の差が34%対30%にまで縮まっているという。
 こうした結果を受け、PT側も「(福祉政策の)アウシリオ・ブラジルなどの結果もあり、一次投票の支持率で逆転される可能性はある」と気を引き締めている。
 その最中、ボルソナロ氏は15日、サンパウロ州で昨年6月以来となる集団でのバイク行進「モトシアッタ」を行った。今回の行為にはボルソナロ政権を離れて統一選に出馬する候補も複数加わっており、「選挙運動を前倒ししたものでは」との批判も上がった。だが、参加した人数は3703人で、6661人を記録した前回より44%減っている。


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