《サンパウロ市》3月の観光活動指数が拡大=昨年同月と比べて88%も

サンパウロ州商業連盟(FecomercioSP)によると、サンパウロ市の3月の観光活動指数(Imat)は昨年同月比で88%拡大し、コロナ禍に伴う外出規制などで活動が大幅に縮小していた観光業界が回復に向かっている事が確認されたと9日付現地サイトが報じた。
新型コロナの感染拡大抑制のために導入された外出規制は、様々な分野での活動縮小を招いた。観光業界はその一例で、業績不振による倒産や大量解雇なども起きていた。
だが、サンパウロ州政府による規制緩和で観客を入れたイベントの開催などが可能となった事で、息を吹き返してきた事が確認されたのが3月の数字だ。
サンパウロ市では3月25~27日にロック系のイベントであるロラパルーザが開かれた事もあり、ホテルの客室占有率は昨年同月比で20・8%増を記録した。
また、路上輸送部門では、バスターミナルの利用者が昨年同月を60万人上回る、約100万人に達した。
規制緩和の影響がより顕著に出たのはサンパウロ市のコンゴーニャス空港とサンパウロ大都市圏のグアルーリョス空港の利用者数で、3月は昨年同月を146%上回る390万人に達した。
これらの動きを反映して、雇用も増大。宿泊施設などの観光業関連の雇用者は約5%増えており、正規雇用者の数だけ見ると、昨年同月比で1万8千人増えた。
Imatは、観光業関連の直接雇用者数とサンパウロ市内の観光部門の売上、サンパウロ市のバスターミナル利用者数、サンパウロ大都市圏の空港利用者数、サンパウロ市内の宿泊施設の客室占有率によって算出される。