《ブラジル》輸入品11品目に減免税適用=新たなインフレ抑制策として

経済省が11日、インフレ抑制策のため、輸入品11品目に減免税を適用すると発表したと同日付現地サイトが報じた。
減免税の対象は、骨除きの冷凍牛肉(10・8%をゼロに)、鶏肉片(9%をゼロに)、小麦粉(10・8%をゼロに)、小麦(9%をゼロに)、クッキーとクラッカー(16・2%をゼロに)、パン屋やパステル店が使うその他の品(16・2%をゼロに)、鉄鋼製品と鉄筋CA50(10・8%を4%に)、鉄鋼製品と鉄筋CA60(10・8%を4%に)、硫酸(3・6%をゼロに)、殺菌剤のテクニカル・マンコセブ(12・6%を4%に)、粒状のトウモロコシ(7・2%をゼロに)となっている。
連邦政府は、輸入関税の減免税により、国外からの品をより安く購入できるはずとしているが、この措置は国内の販売価格が安くなる事までは保証していない。
4月までの12カ月間の累積インフレ率は12・13%で、10%を超える状態が長引いている。市場では今年のインフレ率は2年連続の10%台になるとの見方も強まっている。
最近のインフレ高進の原因は、中国での新型コロナ急増によるロックダウンの影響、ウクライナ危機による食料品を中心とする製品の価格や輸送費の高騰、国際的な石油価格の高騰などだ。
ブラジルは昨年10月に、メルコスル内の対外共通関税率(TEC)を10%に引き下げる事で、アルゼンチンと合意に達した。
今年3月には電気・電子製品や機械、設備などにかかる輸入関税を10%引き下げた。この恩恵は携帯電話やコンピューター、医療機器、パン製造機、クレーン、掘削機にまで及んだ。
インフレ抑制のための減免税は国内で生産、流通する商品や燃料向けにも行われているが、インフレ高進が止まらず、新たな措置導入となった。