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《ブラジル》債務不履行者は660万人=高インフレや失業が主要因

2022年7月16日

 銀行業務集中サービス会社(Serasa)によると、5月に債務不履行で信用保護機関の名簿に納税者番号(CPF)が載った人は660万人で、2016年の統計開始来最大だったと11日付現地サイトが報じた。
 この数は昨年同月比で400万人増、今年に入ってからでは180万人増えた。債務不履行者が抱える債務の総計は2783億レアルで、4179・50レアル/人になる。
 負債を抱えている相手は銀行やカード会社(28・2%)が最多で、水道や電気、ガスといった生活必需の公共サービスが22・7%でそれに続く。3番目は小売や金融部門の12・5%だ。
 Serasaによると、債務不履行はここ6~7カ月間増え続けており、インフレ高進傾向と重なるという。高インフレだと購買力が落ち、国民の懐を直撃するからだ。
 高インフレによる購買力低下で実質的な収入が減ると、融資の返済や分割購入した品やサービスの支払いが困難になる。それでもまだ何とかやりくりしていた人が持ちこたえられなくなると、債務不履行となり、名前が汚れる(支払いや返済が遅れてブラック・リストに載る)事になる。
 融資の返済や分割払いで購入した品やサービスの支払いには利息がつくのが普通で、家計への負担が増すが、返済や支払いが遅れると罰金や利息が増し、負担がさらに増すという悪循環に陥る。インフレが高進すると、利息のつかない分割払いも稀になってくる。
 債務不履行に陥る人は低所得で、失業の影響を受けやすい人が多い。また、州別の債務不履行者数はサンパウロ州1560万人、リオ州670万人、ミナス州630万人、バイア州410万人、パラナ州350万人となっている。


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