site.title

《ブラジル》フォーカス=市場もインフレ予測引き下げ=来年以降に不安残す無理な燃料値下げ

2022年7月27日

中央銀行(Marcello Casal Jr./Agência Brasil)
中央銀行(Marcello Casal Jr./Agência Brasil)

 中銀が25日に発表した経済動向予想調査「フォーカス」によると、今年のインフレ予測は継続して低下中だが、来年のインフレ予測は引き上げられ、経済基本金利(Selic)の高止まり状態が長引く見込みである事がわかったと同日付現地サイトが報じた。
 広範囲消費者物価指数(IPCA)の予想値は7・54%から7・3%に下げられ、4週間前の8・27%との差は一段と大きくなった。これは、商品流通サービス税(ICMS)引き下げによる燃料費値下げなどの効果を受けたものだ。
 他方、来年のIPCAは5・2%から5・3%となった。こちらも逆の意味で、4週間前の4・91%との差が開いている。来年の予想値は16週連続で引き上げられており、3年連続のインフレ目標上限突破が確実視されている。2024年と25年の予想は3・3%と3%のままだ。
 一方、今年の国内総生産(GDP)の成長見込みは1・75%から1・93%に引き上げられた。GDPの予想値も4週間前は1・5%だった。来年の予想値は、0・49%から0・5%に僅かながら引き下げられた。
 今年のインフレの予想値が引き下げられた事もあり、今年末時点のSelicの予想値は13・75%で据え置かれた。来年の予想値も先週と同じ10・75%だが、4週間前の予想値は10・25%だった。
 為替は、今年末の予想値が1ドル=5・13レアルから5・20レアルに、来年末の予想値も5・10レアルから5・20レアルに引き上げられた。南米諸国ではレアルが強くなったといわれ、アルゼンチンへの旅行者が裕福になった気分を味わっていると報じられているが、ドルに関してはレアル安予測だ。


【26日の市況】外国市場の動きにおされてイボベスパ指数0.62%下落、ドルは0.38%後退で5.34レアルに前の記事 【26日の市況】外国市場の動きにおされてイボベスパ指数0.62%下落、ドルは0.38%後退で5.34レアルに《ブラジル》中銀が新しい硬貨2種発行=独立200周年を記念して次の記事《ブラジル》中銀が新しい硬貨2種発行=独立200周年を記念して
Loading...