《リオ市》故マリエレ市議の銅像建立=凶弾に倒れた人権活動家

27日、リオ市中央部に2018年3月に殺害されたマリエレ・フランコ市議の銅像が建てられたと同日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。27日は同市議の誕生日で、生きていれば43歳となるはずだった。
銅像が設置されたのはブラッコ・ド・ルメの通称で知られるマリオ・ラゴ広場で、除幕式には、政治家や彼女の働きへの賛同者、支援者らが参列した。
等身大で左手を高く突き上げた青銅製の銅像は、エジガル・ドゥヴィヴィエル氏の作品で、制作費は人々からの寄付で賄われた。
故市議の母親のマリネテ・シルヴァ氏は、「今日は喜びの日、あの娘がこの世に生を受けた日だ。マリエレは皆と集まるのが好きで、相手を思いやる娘だった。ここはあの娘の歩みをよく表す場所で、毎週金曜日はここの木枠の上から、自分の使命、任務について話していた。あの娘を殺すよう命じた人物が捕らえられておらず、彼女の話は終わらないけど、いつかは首謀者にたどり着けるはず」と語った。
彼女が殺されたのは2018年3月14日で、市議として参加した集会からの帰り道、後方から追い越しをかけた車から受けた凶弾で、マリエレ氏と運転手が即死、秘書も負傷した。
マリエレ氏の姉のアニエレ氏は、「今日は5年近く、真実を突き止めるべく、休む事なく戦ってきた私達に新しい力が与えられた祝の時。マリエレの記憶は私達にとって最も身近なもので、いつか真実が明るみに出、心落ち着く時が来ると信じている。銅像をこの場所に建てる許可が出た事は大きな一歩だわ。彼女の手は空に向けて突き上げられているけど、彼女の顔は笑っている」と語った。
4年半余りの捜査により、警察は予備役軍警のロニー・レッサ被告と元軍警のエルシオ・デ・ケイロス被告を逮捕し、裁判を待っているが、彼らに殺害を命じた人物はまだ特定できていない。
マリエレ氏は市議となる前の2008年、マルセロ・フレイショ州議(当時)の側近の一人として、犯罪者の民兵組織であるミリシアに関する議会調査委員会(CPI)に関わっていた。
このCPIの報告書では、政治家や警官、刑務所職員、消防士、民間人ら、計225人が告発され、何人かは投獄されている。
公共政策修士号も取得した政治家で、フェミニスト、人権活動家としても知られていた彼女は、2017年1月にリオ市議となったが、その翌年、在職中に死去した。
在命中の彼女は、景観による残虐行為や超法規的殺害に反対した他、2018年のリオ州への戒厳令発令につながったテメル大統領(当時)の政府介入も公に批判していた。