ブラジル証券取引所に外資が戻り、市場が活性化=15日、外国人投資家はB3に110億レアルを投資
4月と5月には138億レアルの外国資本がブラジル証券取引所から流出し、6月と7月には23億レアルの外国資本が市場に流入するというゆっくりとした動きの後、8月初頭に変化が見られた。
15日、外国人投資家はB3に110億レアルを投入し、株式市場の回復を促し、1カ月で株式市場の主要指数であるIbovespaは10%上昇した。
世界経済の減速(当初の予想よりも減速する可能性あり)に対する期待の変化と、他の新興国の政治・経済シナリオの悪化により、国際資本がブラジルに流入することが好感された。
ここ20日間、エコノミストやアナリストの間では、Fed(アメリカの中央銀行)がインフレ抑制のためにそれほど積極的に金利を引き上げる必要はないだろうという見方が強まっているという。したがって、米国の景気後退のリスクが低下し、投資家はリスクを取ってブラジルなどの新興国市場に投資しやすくなる。
来年はFRBが利上げを続ける必要はなく、3.5%にとどまる可能性があるという見方もある。また、ブラジルの株式は安く、それが外国人投資家を惹きつけていると見る専門家もいる。
その理由の中に、第2四半期のブラジル国内外での各社の業績が含まれている。S&P 500種構成企業のうち、約70%が市場予想を上回る利益を上げている。
ブラジルと投資競争を繰り広げている国々の政治・経済状況は、ブラジル証券取引所に有利に働いているという。ロシアやチリ、コロンビアなどの新興国と比べると、ブラジルは少しはマシな状況だと見られているようだ。 チリでは、新憲法が外資の負担になる可能性がある。コロンビアでは、グスタボ・ペトロ新大統領の下での経済の方向性がいまだ不透明であり、ロシアは戦争の真っ只中にある。
アナリストは、この傾向が今後も続くかどうかは予測できないと指摘している。外国人投資家が機会を捉えて資金を素早く売却することになるかもしれないと警告している。彼らがより短期的な賭けをしているのか、それとももっと具体的なものなのかはわからない。「10月の大統領選で、誰が選挙に勝とうとも、物事を完全に制御不能にすることはない」と考えているからだ。