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厳寒の中、300人が輪に=第54回ノロエステ盆踊り大会=サンパウロ州最大規模、4年ぶり開催

2022年8月30日

盆踊り大会の様子。桑名総領事はアラザツーバ文協の赤い法被を着て参加した
盆踊り大会の様子。桑名総領事はアラザツーバ文協の赤い法被を着て参加した

 ノロエステ連合日伯文化協会とアラサツーバ日伯文化協会は20日午後7時から11時、サンパウロ州最大規模の盆踊り大会『第54回ノロエステ盆踊り大会』をアラザツーバ市物産展広場で開催した。ノロエステ地方27都市から37団体が参加し、折からの寒さに加え、雨も降る中、アラサツーバ文協楽団が演奏する櫓を中心に七重円を作って、各文協の法被を着た約300人が輪になって躍った。

 会場には約400張りの提灯が会場中心に設置された櫓から放射状に取り付けられた。提灯には物故者の名前が一人ひとり書かれた札が下げられた。50レアルの寄付で大提灯1張り、30レで小提灯が場内に飾られ、寄付金は大会の経費に充てられた。
 開会式が始まる1時間ほど前から大粒の雨がばらつき始め、開会が危ぶまれた。午後7時には雨はやみ、アラサツーバ竜鳴和太鼓チームの演奏する和太鼓が力強く寒空に響き渡った。
 開会式にはノロエステ連合の本田秀人(ほんだ・ひでと)会長、白石貢(しらいし・かぞし)元会長、ブラジル日本文化福祉協会の石川レナト会長、在聖総領事館の桑名良輔総領事、井出博之・総務班担当領事、アラサツーバ市のジラドール・ボルジェス・ダマスセーノ市長らが出席し、あいさつした。
 本田会長は「ノロエステ盆踊り大会は、2019年は大雨が降り中止、20、21年はコロナ禍で実施できなかった。今年は『ブラジル独立200年』、『日本移民114年』、『ノロエステ連合の創立63年』、『アラサツーバ文協創立94年』に当たり、これらを記念して4年ぶりに大会を開きます」と述べた。
 白石元会長は「雨模様の上、厳寒にもかかわらず、こんなに大勢の皆さんに来ていただき感激しています。これも邦字紙に前宣伝して頂いたおかげです」と日本語でブラジル日報協会への感謝を述べた。
 ジラドール市長は「アラサツーバ市、ノロエステ連合、アラサツーバ文協の3者は我がアラサツーバ市の発展に大きく寄与する同志であります」と日系社会の活動を高く評価した。
 アラサツーバ楽団の演奏で盆踊りが開始された。初めの『炭坑節』では桑名総領事が櫓上から音頭を取り、その後踊りの輪にも加わって参加者を喜ばせた。続いて『ソーラン節』など9曲が演奏された。踊りの輪の中には非日系の若者の姿も多く見られ、日本文化がブラジル人社会にも深く浸透していることを感じさせた。
 会場ではアラサツーバ文協婦人部が焼きそばやてんぷらなどの日本食を販売。ゲートボール、太鼓、Apae(社会的弱者と親・友人の協会)、老人ホーム、ホンダ、トヨタ、ニッサン、GM、フォルクスワーゲンの出展コーナーは天候不順のため設けられなかった。アラサツーバ市文化局は手芸品を販売した。
 ノロエステ連合は、ノロエステ線沿いのバウル市からトレス・ラゴアス市までの27都市で活動する日系文協37団体を傘下に治める団体。安永信一(やすなが・しんいち)同連合顧問によれば、ノロエステ盆踊り大会はもともとアラサツーバ文協の野球場で踊られたのが始まりで、30年ほど前からアラサツーバ文協とノロエステ連合が共催するようになったという。

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