《ブラジル》フォーカス=インフレ見込みは連続低下=来年のGDP成長予想は引き上げへ
中銀が5日に発表した経済の動向予想調査「フォーカス」によると、今年の広範囲消費者物価指数(IPCA)は年6・7%から年6・6%に下方修正されたと同日付現地サイトが報じた。
2022年のIPCAの予想値インフレ率は10週連続で低下しており、ボルソナロ大統領には失業率低下と共に追い風となる。
2023年のIPCAの予想値も5・3%が5・27%に低下したが、24年の予想値は3・41%が3・43%に微増した。
今年と来年のIPCA予想値の低下は、燃料代の値下がりや燃料に関する連邦税免税を来年も継続する意向である事が予算案で示された事などを受けたものだ。7月のIPCAは0・68%減で、直近12カ月間の累積は10・7%になった。8月も15日締めのIPCAは0・73%減だったから、さらに下がる可能性がある。
ただし、それでもまだ、22、23年のIPCAの予想値は政府のインフレ目標の上限値(22年は5・25%、23年は5%)を超えており、経済基本金利(Selic)は当面、高止まりすると見られている。
市場の予想では、今年末のSelicは13・75%、23年末は11・25%となっており、24年と25年も8%と7・5%となっている。
なお、今年の国内総生産(GDP)の予想成長率は2・10%が2・26%に、来年の成長予想率も0・37%が0・47%に引き上げられた。24年の成長予想は1・8%で据え置かれている。
昨年9月3日の時点での22年と23年のGDPの成長予想値は1・93%と2・35%だったが、今年5月に逆転。それでも今回の予想値は2年とも上昇修正されている。