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サントス上陸記念碑が再移転=「世代広場」建設で=銅像はサントス市が保管

2022年9月20日

公園整備計画の完成図(提供写真)
公園整備計画の完成図(提供写真)

 サンパウロ州サントス市のロベルト・マリオ・サンチーニ公園にある日本移民ブラジル上陸記念碑が現在、同公園整備計画による「プラサ・ダス・ジェラソンエス(世代広場)」建設工事のため、記念碑の銅像と土台などを一時的にサントス市が保管している状態が続いている。
 サントス日本人会会長で元サントス市議の中井貞夫氏によると、同公園整備計画はサントス市長の提案により昨年から実施されており、来年の2023年中の完成が見込まれている。4期にわたる工事計画のうち、すでに第2期まで終了しており、現在3期目の工事が行われている。総工費など詳細は不明だというが、工事が完成すれば、これまで公園の中央部分にあった上陸記念碑は完成図写真の左下側に出来上がる「世代広場」内に再移転される予定だ。
 記念碑は1998年のブラジル日本移民90周年事業として、ブラジル日本都道府県人会連合会(県連、当時は網野弥太郎会長)が日系社会内外から広く寄付を募り、同年6月21日に行われた除幕式で当初はボケイロン海岸に建立されていた。
 しかし、記念碑前に遊歩道や自転車のサイクリングコースがあり、危険性や駐車スペースの無さなどが考慮され、2009年10月18日に現在のロベルト・マリオ・サンチーニ公園内に移転された。

ロベルト・マリオ・サンチーニ公園に建立されていた上陸記念碑(2019年6月撮影)
ロベルト・マリオ・サンチーニ公園に建立されていた上陸記念碑(2019年6月撮影)

 サンパウロ市リベルダーデ区では、昨年10月に「移民の父」である上塚周平氏の銅像が盗難被害に遭い、無くなったままの状態が続いている。
 再移転のため今年初めから一時的に撤去され、サントス市の倉庫で保管されている上陸記念碑について日系社会の一部からは、「そのまま上陸記念碑の銅像が無くなってしまうのではないか」という不安の声もあった。
 しかし、来年中の完成が見込まれている「世代広場」内への設置は決定しており、サントス市が責任を持って上陸記念碑の再移転を行うという。
 中井サントス日本人会会長は「公園の工事と上陸記念碑の管理はサントス市が行い、我々サントス日本人会は県連など(サンパウロ市の)日系団体と連携し、今後のイベント開催などで協力していきたい」と抱負を語った。


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