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《ブラジル》ポウパンサ=2年経って目減りが止まる=3カ月連続のデフレを受け

2022年10月14日

月毎の入出超額の推移(上)と9月の入出超額の比較(6日付ポデール360の記事の一部)
月毎の入出超額の推移(上)と9月の入出超額の比較(6日付ポデール360の記事の一部)

 【既報関連】地理統計院が11日に9月の広範囲消費者物価指数(IPCA)は前月比で0・29%減で3カ月連続のデフレだったと発表した事で、ブラジルで最も伝統的な金融投資である貯蓄預金(ポウパンサ)の目減りが止まったと12日付現地サイトが報じた。
 IBGEによると、直近12カ月間の累積IPCAは7・17%だ。一方、11日に中銀の公式サイトにある「市民計算機(Calculadora do Cidadão)」で計算したポウパンサの預金の利率は7・27%で、僅かながらIPCAを上回った。
 ポウパンサに12カ月間置いた預金の利息が12カ月累積のIPCAを超えるのは2020年8月以来だ。当時はポウパンサがIPCAを0・45%ポイント上回っていたが、それ以降はインフレ高進で関係が逆転。2021年10月現在のポウパンサはIPCAに対して7・59%ポイント目減りしていた。
 IPCAは今年7月まで、12カ月間の累積が10%を超えていたが、7~9月はデフレとなり、12カ月間累計のIPCAの低下が続いている。
 他方、21年3月は2%だった経済基本金利(Selic)は、高インフレ抑制のための引き上げが繰り返され、今年8月には13・75%に至った。
 ポウパンサの利息は昨年12月まで、Selicの70%のみだったが、Selicが8・5%を超えてからは参考金利(TR)+6・17%となり、徐々に状況が改善。ただ、9月のIPCAが発表されるまでは、利率がインフレに追いつかず、口座に置いておいても目減りする状態が続いていた。
 中銀によると、ポウパンサは9月に59億レアルの出超、今年の累計では910・7億レアルの出超を記録している。また、負債を抱える家庭が約80%に達している事などから、10月からすぐに入超となるかは不明だが、Selicは来年半ばまで高止まりする見込みである上にデフレか低インフレなら、数カ月間はポウパンサの利率がIPCAを上回る状態が続き得る。


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