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当否を分けるのは経済力?=当選者資産は落選者の4倍

2022年10月25日

当選者と非当選者の資産の差を示すグラフ(左から、連邦直轄区議員、州議員、下院議員、上院議員、知事、6日付G1サイトの記事の一部)
当選者と非当選者の資産の差を示すグラフ(左から、連邦直轄区議員、州議員、下院議員、上院議員、知事、6日付G1サイトの記事の一部)

 統一選の決選投票まで1週間を切ったが、一次投票で当選した候補者達の資産は落選した候補者達の4倍以上で、当選者の約半数は百万長者だったというデータが出ている。

 6日付G1サイトなどによると、一次投票当選者の平均資産総計額は880万レアルだったのに対し、非当選者は約200万レ、個人資産の平均は当選者の170万レに対し、非当選者は45万レだった。
 当選者と非当選者の資産の差が最も大きいのは知事候補で、510万レ対55・7万レと約9倍の差があった。次いで差が大きかったのは州議員の4倍で、下院議員の場合の差は3・8倍だった。
 また、当選者1600人中、47%にあたる750人は百万長者で、選挙高裁に自己申告した資産が100万~990万レアルの人が43%、1千万~9900万レアルの人も4%いたという。
 個人資産最多は、サンタカタリーナ州議に当選したアンチジオ・ルネリ氏(民主運動・MDB)の3億9千万レで、セアラー州で下議に選ばれたエウニシオ・オリヴェイラ氏(MDB)の1億5800万レがそれに続く。3位はピアウイ州で下議に当選したジャディエル・アレンカール氏(緑の党・PV)の1億700万レだ。
 下議当選者で資産額上位10人の所属政党は、MDB3人、進歩党(PP)と自由党(PL)各2人、民主労働党(PDT)、社会民主党(PSD)、PVが各1人となっている。
 知事当選者の資産額最多は、ミナス州のロメウ・ゼマ知事(ノヴォ)の1億2900万レで、マット・グロッソ州のマウロ・メンデス現知事の1億800万レ、連邦直轄区のイバネイス・ロッシャ現知事の7980万レと続く。
 党別に見た州議当選者の資産上位は、民主社会党(PSDB)160万レ(54人)、シダダニア120万レ(16人)、国民動員党(PMN)120万レ(5人)だ。
 下院の上位3党は、キリスト教社会党(PSC)320万レ(6人)、社会秩序共和党(PROS)220万レ(3人)、MDB190万レ(42人)だ。最大政党のPLは99人で120万レ。第2党の労働者党(PT)は68人で65万レだという。
 パラナ連邦大学のエメルソン・セルヴィ教授は、当選には資産が必要ということではないが、近年の危機が裕福な候補者の出馬傾向に拍車をかけているとし、政治家が国民を代表するという意味では、庶民とかけ離れた存在の百万長者が議員の半数を占めている状態は余り望ましいとは言えないとしている。


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