工業生産が0・7%減少=コロナ禍前も2・4%下回る
地理統計院(IBGE)が1日、9月の工業生産は前月比で0・7%減となり、2カ月連続の前月比割れだったと発表したと同日付現地サイトが報じた。
IBGEによると、8月の工業生産も見直しの結果、0・7%減に修正されたため、2カ月間の累計は1・4%減、今年の累積は1・1%減になった。
昨年同月比では0・4%増だったが、直近12カ月間の累積は前年同期比で2・3%減だった。12カ月間の累積は昨年9月の6・5%増以来、減少が続き、4月からは前期比割れが続いている。
なお、9月の数字は新型コロナのパンデミック前と比べて2・4%減、工業生産がピークだった2011年5月比では18・7%減となっている。第3四半期の数字は前期比で0・3%減で、昨年の第4四半期から続いていた前四半期比増(累積1・5%増)が中断した。
9月の工業生産で落ち込みが目立ったのは2カ月連続の前月比割れとなった食料品の2・9%減で、2カ月間の累計は6・1%減となった。食料品は3カ月連続増で5・7%成長していたが、大豆や砂糖、鶏肉の落ち込みが響いたという。
また、金属加工(冶金)は2021年1月の9・9%減に次ぐ大幅の7・9%減を記録。直前の2カ月間で記録した2・4%増は完全に食われた。
9月の工業生産を部門別に見ると、前月比で成長したのは26部門中5部門のみだ。成長部門が五つのみというのは今年1月の4部門のみ以来のネガティヴな数字だ。
また、資本財は0・5%減、中間財は1・1%減、消費財は0・8%減、耐久消費財は0・2%減、半・非耐久消費財は1・4%減と、軒並み減少した。
なお、昨年同月比では26部門中12部門が増加した。特に目立つのは自動車部門の20・3%増で、全体を押し上げたが、昨年同月比増の最大原因は昨年の落ち込みで、自動車部門は昨年9月に8・8%減を記録していた。