フォーカス=今年の成長予想を上方修正=インフレ予測はまた低下

中銀が5日、経済動向予想調査「フォーカス」によると、今年の国内総生産(GDP)の予想成長率は1・23%が1・68%に引き上げられ、インフレ予測は5・71%が5・69%に下方修正されたと発表したと同日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)が報じた。
フォーカスは100以上の金融機関を対象に行われる聞き取り調査で、GDPの予想成長率は1日発表の第1四半期のGDP成長率が1・9%だったことを受け、上方修正された。だが、24年の予想値は1・30%から1・28%に下方修正された。25年と26年の予想は1・7%と1・9%だった。
今年の広範囲消費者物価指数(IPCA)の予想値は5・69%に下方修正されたが、それでもまだ、インフレ目標の中央値+1・5%ポイントで決まる上限値(今年の場合は4・75%)を大幅に超えている。中銀によると、今年のインフレ率が目標上限を超える可能性は83%だ。
地理統計院(IBGE)によると、4月のIPCAは医薬品値上がりなどで0・61%上昇したが、3月の0・71%より低い。直近12カ月間の累計は4・18%だった。
なお、24年のインフレ予測は4・12%で、上限の4・5%をまだ下回っている。25年と26年の予想値は4%となっている。
昨年8月から13・75%となっている経済基本金利(Selic)は今年中に12・5%に、来年は10%に落ちる見込みだ。金利が下がると融資が受けやすくなり、生産活動や家計消費が刺激されるため、経済活動も活性化する。