サンパウロ市市長選=サレス元環境相が出馬を断念=PLとボルソナロが支持せず
ボルソナロ政権で環境相を務めたリカルド・サレス下議(自由党・PL)が、サンパウロ市市長選への出馬を断念した。5日付フォーリャ紙(1)(2)が報じている。
これは5日のジョーヴェン・パン局の放送でサレス氏自身が明らかにしたことだ。サレス氏は「私が辞退したのではなく、辞退させられた」とし、PLのヴァルデマール・コスタ党首まで批判した。
サレス氏はボルソナロ前大統領の支持を取り付け、サンパウロ市市長選を有利に戦いたいと考えていた。だが、ヴァルデマール党首は、ボルソナロ派を公言するタイプの候補者がかなりの費用を使う傾向があり、党財政に負担がかかっているとこぼしている。また、ボルソナロ氏自身が現職のリカルド・ヌーネス市長(民主運動・MDB)の再選を支持していることがサレス氏を断念させることとなった。
サレス氏は、「極右がセントロンに負けた」と語っている。
サレス氏は「サンパウロ市がボウロス氏に破壊されてしまう」とも発言。自身が出馬を断念したことで、市長選では急進左派候補のギリェルメ・ボウロス下議(社会主義自由党・PSOL)が有利になると判断している。
5月に行われたパラナ・ペスキーザのサンパウロ市市長選の世論調査では、20年の同市長選次点のボウロス氏が31・5%の支持を得て1位。ヌーネス氏が17・8%の2位。サレス氏は10・9%で3位だった。