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G20=世界バイオ燃料同盟が発足=伯米印が主導、19カ国で

2023年9月13日

世界バイオ燃料同盟発足式に集った各国首脳(©Ricardo Stuckert/PR)
世界バイオ燃料同盟発足式に集った各国首脳(©Ricardo Stuckert/PR)

 インドでのG20サミット中の9日、バイオ燃料の持続可能な生産と使用促進のための世界バイオ燃料同盟(GBA)が発足したと9日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)が報じた。
 GBA発足はバイオ燃料生産国のブラジルや米国、インドが働きかけたもので、19の国と12の国際組織が参加。参加を望む国や団体はいつでも参加できる。
 ブラジル政府によると同盟立ち上げはインドの野心的なバイオ燃料計画の結果だ。インドは世界一のサトウキビ生産国で、第2世代のバイオ燃料の開発や生産、、10%に達したばかりのガソリンへのエタノール混入率の20%への引き上げ、フレックス燃料車製造などを含む燃料計画を推進中だ。ブラジルはこの政策に政府、学術、技術、ビジネスの各レベルで協力している。
 国際エネルギー機関(IEA)は、2050年までの温室効果ガスの実質排出量ゼロ化には、持続可能なバイオ燃料の世界的な生産量を2030年までに3倍にする必要があるとしている。
 ブラジル政府は、2022年は世界中の輸送用液体バイオ燃料の4%以上を供給したと発表。航空や航行分野のバイオ燃料使用は排出量削減に必須で、世界中の消費増に備えた供給者増は必至と説く一方で、ブラジルは40年前からバイオ燃料を生産、利用し、雇用創出や輸送部門の排出量削減で成果を上げていると強調した。
 ブラジルは世界第2位のバイオ燃料生産国で、ガソリンへのエタノール混入率は27・5%。政府はこれを30%に引き上げる意向だ。ブラジルでの輸送用液体バイオ燃料は燃料全体の2割を占める。世界平均は4%だ。12日付モニトール・メルカンチル・サイト(8)によると、ルーラ大統領は9日に、ブラジルにはクリーンエネルギー生産で他国と分かち合えるものが沢山あるとの見解も表明している。
 欧州諸国は以前から、バイオ燃料生産用の材料栽培地確保が自然破壊を招き得ることなどを懸念。電気自動車への期待も大きいが、同盟発足は化石燃料への依存状態脱出への第一歩だ。11日付epbrサイト(9)によると、アルゼンチンやアラブ諸国も参加を表明済みだ。
 GBA発足はブラジル外務省やバイオ燃料生産者を喜ばせた。12日付ノチシアス・アグリコラなど(10)(11)によると、ブラジル・バイオ燃料生産者協会(APROBIO)経営審議会のフランシスコ・トゥラ議長は、「GBA発足はエタノールやバイオディーゼルがエネルギー転換への即答であり、社会にも経済にも益を与えることを国際社会が認めた証拠」「持続可能な方法でエネルギー転換を行い、パリ協定順守を支援する」と述べている。


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