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中銀総裁=ルーラと今年初の会合=ハダジ「良い関係の始まり」

2023年9月29日

27日のカンポス・ネット総裁(Lula Marques/Agencia Brasil)
27日のカンポス・ネット総裁(Lula Marques/Agencia Brasil)

 ルーラ大統領は27日、プラナウト宮(大統領府)に中央銀行のロベルト・カンポス・ネット総裁を招き、就任後初めての会談を行った。フェルナンド・ハダジ財相はこれを「良好な関係の始まり」だと称している。27日付フォーリャ紙(1)やG1サイト(2)が報じている。
 ルーラ政権は1月に発足して以来、ボルソナロ政権で就任したカンポス・ネット総裁が率いる中銀とは緊迫した関係にあった。それは経済基本金利(Selic)を13・75%に高止まりさせ、それが8月まで続いたことにあった。
 ルーラ氏とカンポス・ネット氏がその前に会ったのは大統領就任直前の昨年12月30日だった。以来、ルーラ氏が望んだSelicを下げるどころか、逆に「20%もあり得る」といったカンポス・ネット氏の発言に、ルーラ氏は「頭でもおかしいのか」「彼は伯国と何の約束もしていない」と強く批判していた。
 このようにルーラ大統領は同総裁に対して強い不満を抱いていたが、21年に「大統領は中銀総裁を更迭できない」という規定ができたため、2024年いっぱいまではカンポス・ネット氏の任期が続く。
 だが、インフレが落ち着き始め、国内総生産(GDP)が予想以上の伸びを見せたことなどから、8月、9月にSelicが0・5%ポイントずつ引き下げられ、双方の対立状態が和らいでいた。
 27日の会談は予定より1時間以上遅い18時30分頃始まり、1時間20分ほど続いた。ルーラ氏とカンポス・ネット氏の会議にはハダジ財相も加わったが、同財相は「何か具体的なことを話したわけではない」としながらも、「これから良い関係が築けると捉えている」とし、「今後はもっと頻繁に会い、話をする約束も交わされた」と語った。
 ハダジ氏とカンポス・ネット氏はルーラ氏との会合前も大統領を待ちながら歓談しており、会談後のエレベーターの中でも、ハダジ氏が「いい会議だったね」と話しかけ、カンポス・ネット氏が「すごく良かった」と答える姿も目撃されている。
 カンポス・ネット総裁は同日の午前中、下院での財政税制委員会(CFT)の公聴会に参加し、連邦政府による財政均衡法(アルカボウソ)やオフショアへの課税法案などを評価した。その上で、アルカボウソの定める「2024年に基礎的財政収支の赤字をゼロにする」目標の達成を強く求めていた。


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