ルーラ大統領、Rウォーターズと面会=獄中面会却下から5年後に

イギリスの大物バンド、ピンク・フロイド元リーダーのロジャー・ウォーターズが23日、大統領府にルーラ大統領を訪れた。ロジャーは2018年、当時実刑に服していたルーラ氏への面会を拒絶された経緯があり、5年越しに実現した面会だった。23日付ヴェージャ誌など(1)(2)(3)(4)が報じている。

ロジャーは世界的なロック・バンド、ピンク・フロイドを率いた人物で、1973年に発表されたアルバム「狂気」は50年売れ続ける驚異的なロングセラー作となっている。80年代にソロに転身したが、その後も音楽だけでなく、政治的な言動でも名前が知られている。
ロジャーは2018年10月にツアーでブラジルを訪れた際、ラヴァ・ジャット作戦で収賄などの嫌疑で有罪となり、パラナ州クリチバで刑に服していたルーラ氏への面会を願ったが、認められなかった。
その当時、ブラジルは大統領選の最中だったが、ロジャーは公演中に極右候補だったボルソナロ氏を批判し、物議を醸した。
そのロジャーが5年ぶりにブラジルを訪問。24日のブラジリアでの公演を前にルーラ大統領との面会を果たした。2人は熱く抱擁し、音楽と政治に関して話しあった。
ルーラ氏はSNS上で、「彼は5年前クリチバまで来て、私への面会を希望したが断られた。それが今日、私に会いに大統領府まで来てくれた」と喜びを語った。文末にはピンク・フロイドの代表曲である「Wish You Were Here(あなたがここにいてほしい)」の言葉がハッシュタグで据えられていた。
面会にはルーラ大統領夫人のジャンジャ氏や、ブラジルのロックバンド、チタンスのパウロ・ミクロスも同席した。