連邦政府=予算凍結を正式発表=詳細な内訳は30日に

【既報関連】連邦政府の経済スタッフが22日、収支バランスの評価報告書を連邦議会に送り、今年度予算を150億レ凍結すると正式に発表したと同日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)(3)(4)が報じた。
150億レの予算凍結を行うことはハダジ財相らが18日に発表していたが、今回は、基礎的財政収支の赤字額を財政均衡法で定めた許容範囲内の288億レに想定した上で決めた凍結額が150億レであることも明言した。赤字額は前回の収支報告時に発表した145億レ以上だが、18日に前倒しで発表していたため、市場関係者の反応は前回報告時ほど強くないようだ。
財政均衡法では、連邦政府の歳出増は前年の歳入をインフレ率以上に上回る実質増加額の70%までに抑えることと共に、今年の基礎的財政収支目標は赤字ゼロを軸に、上下に国内総生産(GDP)の0・25%までの許容範囲を設けることを認めている。
ハダジ財相は基礎的財政収支の赤字ゼロを目指していた。だが、予算立案時の想定を大幅に上回る支出発生などで、赤字額を限度額にして予算凍結を行うことを余儀なくされた。
また、150億レの内112億レは、歳出増を歳入の実質増加額の70%までに抑え、基礎的財政収支赤字額をGDPの0・25%までにするための予算凍結で、38億レは収入と支出の予測が財政目標と一致しないために行う偶発的な支出抑制であることも再確認した。
具体的に見ると、財政均衡法に基づく歳出上限額は2・105兆レだが、高齢者対象の継続的社会扶助給付(BPC)が64億レ、社会福祉費が49億レ、予算を上回り、112憶レの予算凍結が必要になったという。
他方、実質歳入が132億レ減り、実質歳出が207億レ増えたことで必要となる偶発的な支出抑制は、基礎的財政収支の赤字額を288億レに設定し直したことで38億レとされた。基礎的財政収支を赤字ゼロに設定したままならば、326億レの支出抑制が必要となる。
なお、18日の時点では22日とされていた省庁毎の予算凍結額発表は30日に持ち越された。150億レという金額は19の省庁の年間予算額を上回っており、各政府機関は予算凍結の有無や金額を気にしている。
他方、22日付アジェンシア・ブラジル(5)によると、収支バランスに関する会見では、ロジェリオ・セロン国庫局長が、連邦政府の経済スタッフが解放したが使い切れなかったリソースを国庫に返すプーリング(empoçamento)と呼ばれるプロセスのため、年末時点での基礎的財政収支赤字額は80億レ位に落ち着く可能性があることも明かした。この金額は正式に管理できる類のものではなく、自然に起こるもので、昨年も約200億レが国庫に戻されている。