ルーラ=政権1年半のバランス発表=経済成長と財政責任を強調
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ルーラ大統領(労働者党・PT)は28日夜、国民に向けたテレビ演説の中で、就任から18カ月間の成果と今後の展望について述べた。彼は過去の経済成長と飢餓撲滅の実績、外交の成果を挙げ、ボルソナロ前大統領(自由党・PL)の失策を批判した。また、財政責任の重要性を強調し、税制改革を進め、食品価格の引き下げを目指していることを強調した。同日付コレイオ・ブラジリエンセなど(1)(2)(3)が報じた。
ルーラ氏は母リンドゥ氏からの人生訓を引用し、「自分の収入以上の支出をしないことを学んだ。リオ・グランデ・ド・スル州の人々を連邦資金で助けることができるのは、この責任感のおかげだ。我々は、経済を簡素化し、肉類を含む食料品や必需品の価格を引き下げる税制改革を承認した」との言葉で、財政責任を維持することの重要性を語った。
また、「私が2期目を終えた14年前のブラジルは、経済成長率が年4%を超えていた。ブラジルは飢餓状態から脱却したが、それ以来、甚大な破壊を目の当たりにした」として、前任者を批判した。
ルーラ氏は、第1~2期自政権が導入した大衆薬局(ファルマーシア・ポプラール)や持ち家政策(ミーニャ・カーザ・ミーニャ・ヴィダ)などの重要なプログラムが前政権下では「放棄された」と指摘し、「教育、統一医療保健システム(SUS)、環境への資金が削減され、雇用の代わりに武器が広められ、飢餓が再び持ち込まれた。ブラジルは廃墟のような国になっていた」と述べた。
大統領は総括の中で、100の新しい連邦高等教育機関・研究所の設立、ペ・デ・メイア(高校中退を防ぐための奨学金支給を含む教育奨励プログラム)の立ち上げ、マイス・メジコス(医療従事者派遣プログラム)の拡充、最低賃金の引き上げ、アマゾン地域の環境保護と森林伐採減少など、重要なプログラムの実施について言及した。
「環境保護は、この1年半の政権運営の中で再び優先事項となり、法定アマゾンでの森林伐採を52%削減した。女性や黒人、先住民族、障害者、LGBTQIA+の権利保護の政策も復活させた。ブラジルは文明と再び向き合ったのだ」と強調した。
ルーラ氏は、「ブラジルはすべての主要な国際フォーラムに参加しており、世界の舞台で主導的な役割を取り戻した。我々は世界に復帰し、世界は我々を通過することになる」と述べ、「積極的で誇り高い」外交の成果を強調。11月18日~19日にリオ市近代美術館で開催されるG20首脳会議の実施を祝うと共に、BRICS諸国が年に1度開くスポーツイベント「BRICSゲーム」の次回開催地はブラジルであることも発表した。
大統領は、ブラジルがG20で提案している飢餓と貧困に対する世界連盟にも言及し、「世界中で7億3300万人が貧困状態にあり、この問題に積極的に対処する必要がある。より公正な世界を作るために、G20に超富裕層への課税を提案しており、既に多くの国が賛同している」と説明した。
2023年1月の第3期政権が始まって以来、ルーラ氏がラジオやテレビで行った演説は4回目で、今回は、フェルナンド・ハダジ財相(PT)が今年度予算で112億レの支出凍結と38億レの予算削減を発表した数日後に行われた。