サンパウロ市=3日連続で世界最悪の大気汚染=ブラジル南部では煙煤含む〝黒い雨〟降る

【既報関連】少雨高温で、全国各地で森林火災が発生。煙害も拡大中だが、サンパウロ市はアマゾン地域やパンタナルからの煙と州内の火災による煙が重なり、大気汚染が悪化。大都市の大気の質を調べた国際調査では9日から3日続けて世界一の大気汚染都市と評価された(11日付G1サイトなど(1)(2)(3)(4)参照)。
スイスの企業が管理している監視ウエブサイトIQAirによると、サンパウロ市は11日も、世界で最悪の大気質と評価された。この日の大気の質を示す指数は179で、前日の162より悪かった。
サンパウロ州の環境浄化技術公社(Cetesb)によると、10日正午にサンパウロ大都市圏の観測所22カ所で計測した大気の質は、「悪い」11カ所、「非常に悪い」9カ所で、全国でも悪い方だったという。
全国ではロンドニア州のマデイラ川などで急速な水位低下が起きているが、サンパウロ市を流れるピニェイロス川も支流から流入する水の量が減っており、州水道会社が利用する貯水池7カ所中3カ所の水位も、貯水量の半分以下となっている。
サンパウロ市の大気の質が世界一悪いとされた初日の9日は、アマゾン地域やパンタナルからの煙が全国の60%以上を覆い、アルゼンチンやウルグアイにも到達とも報じられた日だ(9日付G1サイト(5)参照)。
それを証明するように、リオ・グランデ・ド・スル州のアロイオ・グランデやサンロウレンソ・ド・スル、ペロタスなどの市では9日、大気中に浮遊する粒子状物質を含んで降った雨水が黒くなっているとの報告が相次いだ(11日付G1サイト(6)参照)。