サンパウロ市=モトタクシーの運行中断=72%の市民は支持するも

【既報関連】サンパウロ州地裁が99やUberによるアプリのモトタクシーの使用を禁ずる市条例を有効と見なし、同市でのモトタクシー運行停止を命じたと27日付アジェンシア・ブラジル(1)が報じた。
99がバイクで人を運ぶ「99Moto」の運行を始めたのは14日だが、それと同時に、市役所が市条例で禁じられているとして営業停止を要請。99が応じなかったため、市とプラットフォームの間には不穏な空気が生じ、100台以上のバイクの押収も起きた。
それに輪をかけたのがUberによるモトタクシー開始への動きだが、市役所は態度を変えず、法令への不従順などの罪状で訴え、罰金も要求していた。
他方、裁判所は市条例の有効性は認めたものの、罰金徴収や不服従罪の適用を否定。99やUberに対しては、安全装備や運転手の犯罪歴要件の欠如、カテゴリーAのライセンスだけを要求し、21歳未満の運転手にもサービス提供を認めていることなどを理由に、バイクによる有料輸送の提供を停止するように命じた。国内法ではこの手のサービス提供にはカテゴリーBの免許が必要だ。99やUberは上告する意向だが、当面の運行停止に同意した。
他方、17~20日に行われた世論調査によると、サンパウロ市民の76%はバイク走行の経験があり、59%は相乗り経験者だった。モトタクシーのサービス提供に賛成は72%で、公共交通手段へのアクセスが困難な周辺部ではよりアクセスし易い移動手段という人が80%いた。
また、80%はバイクはより迅速な移動手段だと認めており、74%は徒歩で移動する場合のリスク回避に役立つ、79%はアプリのテクノロジーが移動の安全性を高めてくれると答えている(27日付アジェンシア・ブラジル(2)参照)。