福島県人会=踊りワークショップ盛況=わらじ音頭で「ワッショイ!」

ブラジル福島県人会(佐藤フランシスコ会長)は、「RYO高知よさこいチーム」の協力により、高知の代表的な踊り「よさこい」と、福島の代表的な踊り「わらじ音頭」を学ぶ日本舞踊ワークショップを8日午後、サンパウロ市の同県人会館で開催し、老若男女約30人が汗を流しながら振り付けを覚えた。
同チームのイザベラ・トゥッチさん(25)はまず、座学で高知のよさこいの歴史をスライドで説明し、「毎年新しい音楽、衣装、踊りが作り出される。ブラジルにカーニバルと一緒」と総括した。彼女はJICAの派遣で昨年8月に30日間、高知でよさこい研修を受けた。
実際に本場のよさこい祭りに参加した感想を尋ねると、「魔法の時間、人生最高の体験だった。汗を流して踊っている私たちを、日本人の観客が舞台の下からウチワで仰いでくれるの!」と目を輝かせた。

椅子を片付け、踊りの練習に入った。イザベラさんは「一番大事なことは楽しむこと。質問するのを恥ずかしがらないで」と極意を伝え、全員で振り付けを繰り返した。参加者の坂口エリザさん(72歳、2世)に感想を尋ねると、「よさこいを初めて踊った。動きが激しいけど、面白いわ」と笑顔を浮かべた。
続いて、福島県の民俗舞踊のわらじ音頭の座学となった。1月末に9日間、短期研修に行ってきたばかりの佐藤マユミ・レティシアさん(30歳、4世)が同舞踊の歴史を「毎年2月の信夫三山暁まいりによって奉納されるわらじは片足分。8月の福島わらじ祭りでもう片足分、これで両足の大わらじが揃う。その際に踊られるのがわらじ音頭」などと紹介した。

参加者らは踊りの練習で、県人会員が手作りした「わらじの輪」を手に持って「ワッショイ、ワッショイ」との掛け声を上げながら、健康を祝い、健脚を願って元気よく踊った。
最後に佐藤会長は「わらじ音頭はガルサやアチバイアなどあちこちで披露する予定が組まれています。ぜひ皆さんツアーにも参加してください」と呼びかけた。