最高裁＝議員割当金の使途明示案＝判事らが満場一致で承認

　【既報関連】最高裁が3日、議員割当金の使途の透明性や追跡可能性を高める作業計画に関する審理を終え、全会一致で作業計画案を承認したと同日付アジェンシア・ブラジルなど（1）（2）（3）（4）が報じた。
　議員割当金は使途の透明性などに疑問があるとし、2022年12月以降、合憲性などを問う形の最高裁審理が繰り返されてきた。また、昨年以降、フラヴィオ・ジノ判事の判断で一部の割当金の払い出し停止が続いていた。
　上下両院議員らが提出した案件に沿って支出される議員割当金は重要法案の審議などをスムーズに進めるための隠し刀的な意味もあり、昨年末の税制改革案の審議直前に、議会側が使途の透明性などを高めるための法案を作成、承認した。
　ジノ判事はこれを受け、一部の割当金の凍結解除を認めたものの、透明性や追跡可能性が不十分と見た割当金の払い出しは凍結を維持。連邦議会や連邦政府、最高裁との間の緊張が続いていた。
　予算案などの重要法案審議の進展を望む連邦政府は、連邦議会と共同で割当金の使途の透明性や追跡可能性を高めるための作業計画を作成し、2月25日に最高裁に提出。ジノ判事がこれを承認し、今年並びに昨年までに最高裁が凍結した割当金の払い出しを認める司法判断を出したため、2月28日から大法廷で審理した結果、ジノ判事の司法判断を全会一致で承認した。
　作業計画は上下両院が承認しており、今年度予算で扱う議員割当金請求では、指名を行った下議または上議の名前と資金を受け取る団体を特定することが義務付けられている。