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「未来への団結」フォローアップ=JICAと日系3団体で報告会=130周年記念行事等が判明

2025年4月15日

覚書の1年後の報告書に相互署名した皆さん
覚書の1年後の報告書に相互署名した皆さん

 国際協力機構(JICA)ブラジル事務所(宮崎明博所長)は4月14日、ブラジル日本文化福祉協会(文協)、サンパウロ日伯援護協会(援協)、ブラジル日本都道府県人会連合会(県連)の代表者と会合を持ち、昨年2月に署名式を行った連携協力覚書(MOU)「未来への団結(Unidos pelo Futuro)」の1年後のフォローアップとしてお互い活動の報告を行った。

 この覚書は、JICAが一方的に支援する関係から日系社会と対等な関係になって、相互に協力し合い、双方の活動が活発化するような戦略的な関係に強化するためのもの。昨年の覚書から1年間が経った現在、その間の活動や、今後一年間の予定をお互いに報告しあい、覚書の通りに進んでいるかどうかを確認するもの。今後毎年の報告会が行われるという。
 会場の文協貴賓室で、最初に西尾ロベルト文協副会長はJICA支援に感謝の言葉を述べ、「今年は130周年の節目として6月に佳子様の歓迎会をしっかり開催し、11月28日にはサンパウロ市営劇場で特別な音楽コンサートとカクテルパーティを計画している。加えて文協70周年式典を行い、過去に貢献してきた役員らをしっかり顕彰するなど、役割を果たすつもり」と述べた。
 援協の税田パウロ会長も「パンデミック中には多くの日系団体が活動できず、瀬戸際に追い詰められたが、JICAの支援で助けられた。一番大きく恩恵を受けたのは我々援協だと思う。おかげで全ての老人ホームの改修工事や多くの設備更新ができた」と感謝の言葉を述べた。
 県連の谷口ジョゼ会長は「先日も県連ふるさと巡りでラモス移住地に行った際、JICA支援でスポーツ施設ができているのを見た。全伯でそのような支援が行われていることに感謝」と前置きし、「今年の日本祭りは130周年を記念していつもより盛大な形になる。万が一、佳子様がご来場されてもいいように5千人収容の大舞台を計画した。結局祭りの時期には来られないが、来場者が食事を食べる場所にもなるので、そのままになっている」と述べた。

覚書の報告書に署名する皆さん
覚書の報告書に署名する皆さん

 宮崎所長は「皆さんの活動報告を聞いて、満足している。日本には『3人寄れば文殊の知恵』という言葉があるが、ここには4人いるので、もっと良いアイデアが生まれる」と語り、「劣化牧野改良などブラジルにとって大事な事業の実現に向けてJICAも全力を尽くすので、皆さんも協力を」と呼びかけた。
 平野オストン文協副会長から、10月の海外日系人大会後に名古屋で第2回文協日本コネクション(Conexão Bunkyo Japão)が開催されるべく準備が進められている点も強調された。在日ブラジル人コミュニティは各地に分散して相互連絡が少なく、一緒に課題解決に協力できる横の連絡を作る試みとして、昨年このイベントが始められた。


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