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クーデター疑惑審議=ボルソナロらに被告人質問=9日にシジ被告から開始=中核的役割疑われる8人に

2025年6月10日

8人の被告たち(Reproducao)
8人の被告たち(Reproducao)

 9日より、クーデター計画疑惑の中でも中心的な役割を果たしたとされる「核心1」に関する最高裁での公判が新段階に入り、ボルソナロ前大統領を含む核心1の被告8人に対する被告人質問が始まった。被告人質問は証人尋問などで証拠調べが終わった後で、論告・求刑や最終弁論の前に行われることが多く、クーデター計画の核心1に対する公判の中でも重要な段階であるため、注目が集まっている。9日付G1サイトなど(1)(2)(3)(4)が報じている。

 今回の被告人質問は、被告の関係者や検察が指名した証人たちへの尋問が一通り終わったことにより、裁判過程の次の段階として行われるものだ。被告人質問は、検察側の論告・求刑と弁護人による最終弁論の前に行われ、最高裁が判決を下す前の重要な決め手となる。
 今回、被告人質問を受ける8人は、前大統領のジャイール・ボルソナロ氏、22年の大統領選でボルソナロ氏の副候補だった陸軍大将のヴァルテル・ブラガ・ネット氏、ボルソナロ政権の大統領府安全保障室(GSI)長官だったアウグスト・エレーノ氏、同政権元法相のアンデルソン・トレス氏、22年大統領選挙時の国防相だったパウロ・セルジオ・ノゲイラ氏、元海軍総司令官のアルミール・ガルニエル・サントス氏、ブラジル情報庁(Abin)元長官で現在下議のアレッシャンドレ・ラマジェン氏、ボルソナロ氏の元側近でクーデター計画に関して司法取引を行ったマウロ・シジ氏だ。
 この8人は、クーデター疑惑で被告となった31人の内、連邦検察庁が「核心1」と呼ぶ最重要グループ所属で、最高裁が起訴状受理を決めた3月26日付で被告となった。
 彼らにかけられた嫌疑の例としては、伯国の選挙では長年問題なく採用されている電子投票に対して組織的に疑問を喚起する活動をしていたこと、大統領選の結果を覆す条令の草案(ミヌタ)を作成し、その審議に参加して賛同を示したこと、連邦政府の情報機関内に別部隊(並行Abin)を組織し、ボルソナロ氏への便宜を目的に不正に運用しようと試みたこと、大統領選で当選を果たしたルーラ氏とジェラルド・アルキミン氏、最高裁判事で大統領選時の選挙高裁長官でもあったアレッシャンドレ・デ・モラエス判事の殺害計画に関与した、またはそれを承認したことなどが挙げられている。
 被告人質問は9日14時からで、最初はマウロ・シジ氏が質問を受ける。質問を受ける被告はアルファベット順で、ラマジェン氏、ガルニエル氏、トレス氏、エレーノ氏、ボルソナロ氏、ノゲイラ氏、ブラガ・ネット氏の順となっている。被告人質問は13日まで行われる。既に逮捕され、刑務所に収監中のブラガ・ネット氏はカメラをつないだヴァーチャルでの質問となるが、それ以外は最高裁に直接出向いて質問を受ける。この間、被告同士で会話を行うことは禁止されているが、証人尋問とは違い、黙秘権を行使できる。
 メディアが最も注目しているのはやはりボルソナロ氏だ。この件のみならず、大統領時代から幾度となく対立を繰り返したモラエス判事と顔を直接付き合わせて会話を行うことは、それ自体に高い緊張感が伴うからだ。
 だが、各メディアは、ボルソナロ氏の場合は被告質問で黙秘権を行使し、話さない戦略をとり、特に新しい要素が浮上しないことを予想している。


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