ルーラ=「G7は存在意義ない」=首脳会議到着後に発言

G7首脳会議に出席するためにカナダに滞在中のルーラ大統領が、「G7など存在する必要がない」と発言した。17日付CNNブラジルが報じている。
この発言は、現地時間の16日、ルーラ大統領がG7首脳会議の行われるカナダのホテルに到着した直後に行ったものだ。
ルーラ氏はCNNからの取材で、米国のトランプ大統領がロシアのプーチン大統領のG20復帰を擁護したことについて訊かれ、「プーチン氏はG8に参加していた。私は心の底からG7など存在意義がないと思っている。今日ではG20の方がはるかに代表性が高い。人的密度も経済密度もより高いからだ」との返答を行った。
G7は米国、ドイツ、カナダ、日本、イギリス、フランス、イタリアと欧州連合(EU)で構成されている。1998年からはロシアを含むG8となった。だが、ロシアは2014年のクリミア併合後に参加資格を剥奪されたため、再びG7に戻っている。
「G7は石油危機の頃から存在している。集まっているのは裕福な国ばかり。彼らはそれを止めようと思っていないが、同時にG20の加盟国なのだ」と付け加えた。
それにもかかわらず、ルーラ氏はG7の会合に頻繁に参加しており、これが9度目の参加となる。「(初めて大統領に就任した)2003年から招待を受けている。金持ちのパーティを拒否したと言われないよう参加しているだけだ」と説明している。
ただ、G7という場を借りた外交には熱心で、17日の首脳会議前にはウクライナのゼレンスキー大統領やカナダのマーク・カーニー首相と会談を行った。11月開催の国連気候変動枠組条約第30回約定国会議(COP30)に関する話し合いやアピールなども行う予定だ。(1)(2)