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街角ちょっと見=102歳現役執筆活動 梅崎嘉明さん

2025年7月10日

功労賞を手にする梅崎さん(右)と梅崎さんの娘
功労賞を手にする梅崎さん(右)と梅崎さんの娘

 ブラジル日系文学会(近藤アンドレ会長)が1日に行った第39回武本文学賞授賞式で、梅崎嘉明元会長(1992年〜2004年任期)に功労賞が送られ会場は祝意に包まれた。
 梅崎さんは1932年、9歳のときに家族と奈良県から移民してきた。移住先には、ブラジルの学校も日本語の学校もなかったという。
 また、梅崎さんの父親はブラジル永住を望んでおらず、日本への帰国を願っていた。その為、ポルトガル語の勉強は必要ない、日本語を学べという教育方針だった。梅崎さんは学校に通わず、独学で日本語を学んでいった。
 戦時中、日本語の書物の所持が禁止されている中、姉や友人の書物を借りて日本語学習を積極的に続けていた。この頃、空いた時間を使って、短歌や俳句、小説の執筆活動を始めたという。
 書くことを辞めなかった梅崎さんはその後、会創設者の武本先生の下で更に執筆を学んだ。
 また、同会の会長を12年ほど務めた。梅崎さんが会長時に誌名を『コロニア詩文学』から『ブラジル日系文学』と改称し今日に至る。
 武本由夫氏の逝去を悼んで「武本文学賞」創設にも関わってきた。
 「コロニアでは何度も賞を貰ったけど、やっぱり貰うと嬉しい。今後も執筆活動を続けたい」と話した。
 楽しいことや好きなことでも、日々の生活に追われるとできなくなることがある。周りに評価されることで更に続ける励みと元気の源になるのだろう。(莉)


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