サンパウロ市=ボルソナロのデモ不発=不入りに青年らが野次

ボルソナロ前大統領は6月29日、サンパウロ市パウリスタ大通りで抗議集会を行ったが、不入りに終わった。同日付G1サイト(1)が報じている。
今回のデモは、自身にかけられたクーデター計画疑惑の否定や、今後の伯国の政治のあり方を訴えたもので、タルシジオ・デ・フレイタスサンパウロ州知事やロメウ・ゼマ・ミナス・ジェライス州知事、クラウジオ・カストロ・リオ州知事、著名な保守化政治家なども多数参加した。
ボルソナロ氏は2022年の大統領選の結果を疑いながらも、クーデター計画を否定。さらに、2026年の選挙に触れ、自身の大統領選への出馬許可に対する疑問を隠さずに、「上院と下院で各50%以上の議席を獲得し、自分が大統領になれない場合も伯国の方向が変えられるようにしてほしい」と訴えた。
下半期に入れば、クーデター計画疑惑関係の裁判が続き、ボルソナロ氏が被告の1人となっている核心1の裁判も結審となる予定のため、上半期最後の抗議集会で支持者に自身の気持ちを訴えた。
だが、この日の人の入りはサンパウロ総合大学(USP)の調べで最大の1万2400人と少なかった。同大通りでのボルソナロ氏のデモは2024年2月には18万5千人、今年の4月の初めでも4万4900人を集めていた。
この不入りに加え、近くでスケートボードで楽しんでいた青年たちがまぎれ込み、ボルソナロ氏に対して野次を浴びせかける光景も見られた。(2)
ボルソナロ氏所属の自由党(PL)の下院リーダー、ソステネス・カヴァルカンテ氏は、今回の人出が少なかった理由について、「クラブW杯でフラメンゴの試合があったことや月末であったこと、学校が休みに入ったことなどが理由と考えられる」と、分析している。(3)