ブラジル人卓球選手=入国拒否で米国での大会欠場=キューバでの大会出場暦問われ

ブラジルの世界的卓球選手ウゴ・カルデラーノが、米国への入国を拒否された。ウゴは同国で開催される卓球界の主要大会「グランド・スマッシュ」に出場する予定だった。3日付G1サイト(1)が報じている。
ウゴが入国を拒否されたのは、米国が2015年に採用した法律が原因だ。その法律では、同国が「入国禁止対象国」に指定した国に渡航歴のある人物の入国を制限している。
ウゴの場合、2023年にキューバで行われた卓球の世界選手権への出場歴が入国拒否の理由とされた。
ウゴは42カ国に提供されるビザ免除制度を利用して米国への入国申請を行っていた。この入国申請は、彼が二重国籍であるために使用していたポルトガルのパスポートを通してのものだった。この制度では、一定の規律を遵守することを条件に、最大で90日間、観光並びに商用目的で渡航することを認めている。
だが、北朝鮮、イラン、イラク、キューバなどの渡航禁止リストに含まれる国に渡航歴がある人は、それが取り消されると規定されている。そのため、2021年1月12日以降にキューバを訪れた人は、通常の米国ビザを申請する必要があった。
この渡航禁止国リストは2015年にテロリスト流入防止のために作られたもので、キューバもバイデン政権の2023年にこのリストに加えられていた。
ウゴの場合は2023年にキューバで行われたパン・アメリカ大会に出場し、2024年のパリ五輪の出場資格を得ていた。
ウゴは通常のビザ取得に切り替えて入国許可を得ようとしたが、申請期間が短く、ビザ取得が間に合わず、4日からロサンゼルスで行われる選手権に出場できなくなった。
ウゴは卓球の世界ランキング3位の国際的な実力者だ。