site.title

韓国男性アイドルに無理やりキス=女性ファンの行動が波紋呼ぶ

2025年8月23日

万華鏡2
被害にあったウノさん(21日付G1サイトの記事の一部)

 人気K―POPグループ「ユナイト(YOUNITE)」のメンバーが17日(日)、サンパウロ市で開催された文化イベント中に女性ファンの一人に抱きつかれ、無理やりキスをされそうになる事件が発生した。イベント主催者はこの出来事をセクシュアル・ハラスメントと断定し、声明を通じて強い非難の意を表明したと21日付G1など(1)(2)(3)が報じた。

 事件は同日夜、市中心部のボン・レチーロ地区で開催された「第18回韓国文化フェスティバル」の終了間際に発生。同グループのリーダーであるウノさん(24歳)が、観客の間を通って会場を後にしようとした際、一人の女性が警備ラインを越えて接近。突然彼の体に抱きつき、キスを試みた。この一部始終は現場に居合わせた観客によって撮影されており、SNS上で動画が拡散。問題行為として大きな注目を集めた。

 

 この行為に対し、フェスティバルの主催団体は「アーティストが予期せぬ状況の中で、ファンに強引にキスを試みられる事案が発生した」と認めた上で、「あらゆるハラスメントは決して容認されるものではない」と強調。声明で「人としての尊厳・敬意・安全性を侵害する行為は一切認められない」とし、出演アーティスト、ファン、スタッフ全員が安心して交流できる環境づくりに引き続き努める姿勢を示した。

アーティスト本人はコミュニケーション用プラットフォームを通じてコメントを発表。「恐怖は感じなかったが、一瞬スタッフの一人かと思った」と説明した。

 ブラジルの刑法補足法(2018年制定・第13718号法)では、強引なキスや同意のない接触は「性的な嫌がらせ(インポルトゥナサォン・セクスアル)」に該当し、1年から5年の懲役刑が科される可能性がある。

 ファンコミュニティの間でも非難の声が相次いでおり、SNS上には「このような行為は到底許されない」「アーティストのプライバシーと身体の自由を侵害するもので、立派な犯罪だ」といった意見が投稿されている。中には「友人とその場に居合わせていたが、深い憤りを感じた」と証言するファンもいた。

 ウノさんが警察に被害届を提出したかどうかについて、G1が主催者の広報担当に確認を求めたが、21日時点では回答は得られていない。

 ユナイトは、韓国の音楽レーベル「ブランニュー・ミュージック」に所属する8人組のK―POPグループで、22年4月にデビュー。代表曲には「Rock Steady」や「1 of 9」などがあり、音楽配信サービスSpotifyでは累計890万回を超えるストリーミング再生数を記録中だ。

 メンバーは韓国人7人と韓国系米国人1人で構成されており、今回がグループとして初のブラジル公演。サンパウロ市での同イベント出演を皮切りに、8月末までクリチバ、ピラシカーバ、リオ・デ・ジャネイロ、ベロ・オリゾンテ、ゴイアニア、ブラジリアでのライブが予定されている。

 ブラジル公演を前に、現地ファンが自主的にSNS上で注意喚起を行っており、交流イベントの際には「メンバーに不快感を与える可能性のあるジェスチャー、言動、行動は控えるように」と呼びかけていた。今回の件は、外国公演中の韓国アーティストを巡る類似の事例について、改めて議論を呼び起こしている。


ブラジルはなぜ成長できないのか?=専門家が構造的課題を分析前の記事 ブラジルはなぜ成長できないのか?=専門家が構造的課題を分析中国がベネズエラに最接近=油田に10億ドル超投資次の記事中国がベネズエラに最接近=油田に10億ドル超投資
Loading...