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滋賀県湖南市=「カリーニョ」結成9周年祝う=マルセロ木村さんが公演

2025年9月25日

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ブラジルの独立記念日の7日、日本は秋の気配が漂い始めた中、滋賀県湖南市のみくも地域人権福祉市民交流センターで、国際交流グループ「カリーニョ」の結成9周年記念イベントが開催された。主催はカリーニョで、後援は公益財団法人滋賀県国際協会、湖南市、湖南市教育委員会、湖南市国際協会、甲賀市国際交流協会。

カリーニョは2016年に設立され、地域に居住するブラジル人やペルー人などと身近な国際交流を目指して活動してきた。これまでポルトガル語やスペイン語の語学講座、文化交流イベントなどを開催しており、近年は県内のベトナム籍住民の増加を受け、ベトナム語講座も始めている。

毎年の周年イベントには、国内外で活躍する著名な音楽家を招いており、過去にはリオデジャネイロ在住の歌手・打楽器奏者MAKOさんや、ブラジリアンギターの第一人者笹子重治さん、ブラジル公演を行ったこともある日本を代表するジャズピアニスト板橋文夫さんなどが出演してきた。

今年の9周年イベントには、サンパウロ出身で東京在住のギタリスト・歌手、マルセロ木村さんが登場した。マルセロさんは音楽一家に生まれ、祖父の影響でギターを始めた。16歳でブラジルのタトゥイー音楽学校から講師のオファーを受け指導を行い、来日後の2009年にはサンバ・ジャズユニットMISO BANANAを結成、2010年にはアルバムをリリースした。現在はソロ活動やグループでの演奏のほか、世界的ジャズサックス奏者・渡辺貞夫さんのグループメンバーとしても活躍している。

イベントでは、ブラジルを代表する音楽家バーデン・パウエルやアントニオ・カルロス・ジョビン、ミルトン・ナシメントの名曲を独自アレンジで披露。ボサノバやサンバ、ブラジル北東部のバイァウンなどのリズムを取り入れたオリジナル曲も演奏された。子どもから大人まで約70名の来場者は、迫力ある演奏と温かみのある歌声に魅了された。また、参加者が打楽器を手にサンバのリズムを体験する参加型プログラムもあり、会場は一体感に包まれた。木村さんは、「参加者の皆さんと直接交流でき、ブラジル文化を地域社会に近づけるカリーニョの取り組みの大切さを実感しました。音楽を通じ文化の架け橋となる活動に感謝し、次回の開催も心待ちにしています」と述べた。

カリーニョ代表の高橋ファビオさんは、「木村さんの素晴らしい演奏とともに、素敵な交流会になった。9年間ボランティアで活動を続けられたのは、応援してくださる方々のおかげで、今後も地域で身近な国際交流を推進していきたい」と語った。



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