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生駒憲二郎さん陶芸50周年=記念写真集出版と作品展

2025年10月1日

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土と炎が織りなす造形美を半世紀にわたり追い求めてきた陶芸家、生駒憲二郎さん(77歳、三重県出身)は4日(土)、5日(日)にサンパウロ市のジャパンハウスで、写真集出版と記念作品展を開催する。

1973年3月27日にサントス港に到着した「最後の移民船」と呼ばれる客船「にっぽん丸」で渡伯した生駒さんは、土本真澄さんに師事しながら当地で陶芸を学び、それを独自に高めてきた。現地の耐火煉瓦用の土を使い、穴窯で1320度の高温で38時間も焼き続ける。

生駒さんは日本との土や環境の違いを受け入れ、それを新しい美を引き出す糧とし、変形壺などの形状を変化させ、今ではトーテムポール状の彫刻的作品(Escultura)に昇華させている。

生駒さんの活動は制作にとどまらない。地元の芸術祭や文協の文化行事に積極的に参加し、陶芸の魅力を広めてきた。若い世代への指導やワークショップにも力を注ぎ、技術と精神の継承に努める姿勢は教育者としての一面を映し出す。

こうした歩みは、一人の陶芸家の活動を超えて日伯文化交流の象徴とも言える。作品を通じて二つの文化を結びつける生駒さんの存在は、今後も日本とブラジルの相互理解を深める懸け橋として注目されよう。

生駒さんは「焼き物を初めて50周年の記念に本を作りました。今まで作った作品の中から、選りすぐりの30点ほどを当日は展示します。ぜひ見にきて」と呼びかけてる。ジャパンハウス(A v.Paulista, 52 -Bela Vista SP)4日13時から19時。5日は10時から18時。入場無料。


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