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両親遺体横で2日救助待つ=4歳遺児だけ奇跡の生還

2025年10月4日

万華鏡2
家族が乗車していた事故車(Foto: Divulgação/PRF)

小さな命を守ったのはチャイルドシートだった――北東部ペルナンブコ州ガラニュンス市を通る国道424号線で9月27日(土)夜、家族3人を乗せた車が、放し飼いの馬と衝突して約10メートルの崖下に転落する事故が発生した。両親はその場で死亡。唯一生存していた4歳の男児は、遺体となった両親のそばで約2日間、発見されるまで一人で救助を待ち続けていた。1日付オ・グローボ紙など(1)(2)(3)が報じた。

事故車両は9月29日(月)午後、同国道の95キロ地点で、現場を通りかかった農業従事者によって発見された。同地点は急勾配と視界不良といった複合的な地形条件により、正面衝突、横転などの重大事故が繰り返されており、地元では「死のカーブ」の通称で恐れられている。車体は道路脇の茂みに覆われており、外部からの視認は極めて困難な状況だった。

車内では、父親のジョブソン・リマさん(31歳)と母親のプリシラ・ベゼーラ・ダ・コスタ氏(33歳)が遺体で発見され、4歳の息子は車外で生存している状態で見つかった。この男児は事故当時、チャイルドシートに固定されていたが、自力で脱出したものとみられている。連邦道路警察(PRF)は、適切なチャイルドシートの使用が男児の命を守った決定的要因であったと見ている。

男児に目立った外傷は見られず、意識もはっきりしていたが、発見当初は混乱した様子だったという。顔面に擦過傷が確認されたため、地域の医療機関に搬送された。容体は安定しているが、医療チームによる経過観察のもとで治療を受けている。

PRFによれば9月27日夜に「国道424号線上に馬の死骸がある」との通報を受けて現場を確認したものの、街灯などの照明がなく、事故の痕跡は発見されなかった。事故車両は植生に隠れており、道路からは見えない場所に落下していたという。

9月29日午後2時頃、消防当局が出動し、事故車両の捜索および収容作業を行った。夫婦の遺体は車体の金属部分で強く圧迫されていたため、鑑識班が現場に派遣され、状況の分析を行った。

現在、警察当局が事故の発生状況および責任の所在について調査を進めている。また、児童相談機関も本件に関与し、医療報告書の内容を踏まえて、男児の後見人を決定する方針を示している。

 


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