《ブラジル》穀物収量は2・616億トン?=IBGEが予想値を下方修正

地理統計院(IBGE)が10日、2月時点での穀物の年間生産見込み量は2・616億トンと発表したと同日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
この数字は、2月に発表した1月時点での予想値よりも3・8%少ない。これはブラジル南部のリオ・グランデ・ド・スル州やパラナ州などで起きた干ばつによる減収分を加味したものだ。それでも、21年の2・532億トンを3・3%上回り、史上最高を更新する見込みだ。
大豆の収量は1・23億トンの見込みで、1月時点の予想値の6・7%減。昨年2月時点の予想値も8・8%下回った。これも、南部や中西部で起きた干ばつの影響だ。
とうもろこしの見込み収量も1月時点の予想値を1・1%下回る1・087億トンだ。ただし、昨年2月時点の予想値は23・9%上回る。IBGEの調査責任者のカルロス・バラダス氏は、「昨年は2期作目の作付の遅れと干ばつで収量が大幅に減少したが、今年の収穫は通常の状態に戻り、新記録を達成できると思う」と語っている。
米の収量見込みは、1月時点の予想値を3・2%、昨年2月時点の予想値を7・9%下回る1070万トンだ。バラダス氏は南部での干ばつが減産の主要原因と説明したが、米やフェイジョン豆の収量は国内消費分を賄うのに十分だという。
大豆ととうもろこし、米はブラジル国内の穀物生産量の92・7%、作付面積の87・7%を占めている。
2月時点での予想値が増えたのは、第2期のとうもろこしの0・50%増やソルガムの2・3%増、カカオの2・3%増などだ。一方、第1期のとうもろこしの収量見込みは前回の予想より5・9%、第1期のジャガイモは3・5%、ブドウは1・4%、第2期のジャガイモは1・0%、下方修正された。
1月時点の予想値より収量見込みが増えた地域は、北東部の1・4%や北部の3・4%で、北東部の収量は2470万トン、北部は1240万トンと予想されている。
1月時点の予想値を大幅に下回ったのは南部の13・7%減だが、それでも6920万トンと予想されている。南東部と中西部の収量見込みは前月のままで、南東部は2670万トン、中西部は1億2840万トンの見込みとなっている。