《ブラジル》MDB重鎮らがルーラと会食=テベテの大統領選出馬は微妙に
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11日の会食時の様子(Twitter)
ルーラ元大統領(労働者党・PT)は11日、ブラジリアで中道、左派の上議たちと会食を行ったが、そこに民主運動(MDB)の重鎮たちも合流した。これにより、MDBが大統領選での候補擁立を取りやめるのではないかとの憶測が流れ始めている。11、12日付現地紙、サイトが報じている。
11日夜に行われた会食には、PTやブラジル社会党(PSB)、民主労働党(PDT)、レデ(REDE)といった左派政党や、社会民主党(PSD)のようなセントロンの上議が参加した。
だが、そこにMDB上議のレナン・カリェイロス氏、ヴィタル・ド・レゴ氏、ロゼ・デ・フレイタス氏などが参加。同党からは、元アラゴアス州知事のレナン・フィーリョ氏や元上議のガリバルディ・アウヴェス・フィーリョ氏、元上院議長のエウシニオ・オリヴェイラ氏といった重鎮も参加した。
MDB上議らの行動は驚きを持って迎えられた。同党のミシェル・テメル氏が副大統領だった2016年、同党はジウマ大統領を裏切って罷免に導いた経緯があるからだ。その結果、テメル氏が大統領に昇格した。
MDBは10月の大統領選でシモーネ・テベテ上議を出馬させる意向を既に発表しており、現在はウニオン、民主社会党(PSDB)との連立(フェデラソン)でルーラ氏、ボルソナロ氏に対抗する「第3の候補」を統一で出すことを目論んでいるところだった。
だが、MDB党内にそれに悲観的な勢力があることをこの日の会食は示した。ジウマ政権時代の元上院議長で会合にも参加したレナン氏は、「MDBが2018年に行った狂気の沙汰を繰り返さないことを望むばかりだ」と発言し、同年の選挙で1・2%の票しか取れなかったエンリケ・メイレレス氏を出馬させたことを皮肉った。
エウシニオ氏も以前、「シモーネが前進できるのであればいいが、メイレレスの二の舞はごめんだ」と語っている。
テベテ氏は現状の世論調査で1%ほどの支持しか得ておらず、テメル氏をはじめとするMDB党幹部らも今後を考え始めていると言われている。