世界の銀行で最も高収益な10行=うちブラジル勢は4行も
金融情報プロバイダーのエコノマチカが21年に行った資産額1千億ドル超の大手銀行の収益性に関する調査によると、収益率の上位10行中4行はブラジルの銀行である事が分かったと18日付現地サイトが報じた。
収益率別リストの上位1、2位は米国のキャピタル・ワンとアリー・ファイナンシャルで、上位10行中4行は米国の銀行が占めた。ブラジル勢も3位のサンタンデル・ブラジルを筆頭に、5位イタウ、7位ブラジル銀行、8位ブラデスコと4行が入った。6位と9位はカナダの銀行だった。
上位10行の株主資本利益率はキャピタル・ワンの20・4%を筆頭に、15・0%以上を保っている。サンタンデル・ブラジルは18・9%、イタウは17・3%、ブラジル銀行は15・7%、ブラデスコは15・23%だった。
ブラジルの4行の年間利益は816億レアルで、20年の616億レアルを32・5%上回った。また、21年の816億レアルは19年の815億レアルも上回り、10年以降の12年間で最高だった。
資産額1千億ドル超の大手銀行39行中19行は米国が占めた。以下、ブラジル、カナダ、英国が4行ずつでそれに続き、日本と韓国は3行ずつなどとなっている。
エコノマチカは過去12年間の収益率の推移についても調べている。それによると、イタウとブラデスコ、ブラジル銀行は収益率が大幅に下がった。キャピタル・ワンやアリー・ファイナンシャル、JPモルガン、SVBファイナンシャル、サンタンデル・ブラジルは収益率が大幅に上がっている。21年のブラジルの4銀行の平均収益率は16・5%で、10年を6・6%ポイント下回ったという。