『群星』別冊刊行を慶祝=サントス強制退去経験の金城さん

サントス強制退去事件を特集し、4月に刊行された『群星 別冊』の取材対象者の一人である金城盛永(きんじょう・せいえい)さん(93歳、沖縄県中城(なかぐすく)村出身)のサンパウロ市の自宅で7月23日、同書の出版祝賀会が行われた。祝賀会に招待されたブラジル沖縄県人移民研究塾の宮城あきら代表は、「金城さん家族が一堂に会して『群星』出版を祝賀し、喜びを共に分かち合う姿に感動しました」と感無量の思いを表した。
23日正午過ぎから行われた祝賀会には、宮城代表、『群星』翻訳担当の宮原ともよさん夫妻、本紙記者が招待され、主(あるじ)の盛永さん、夫人のオデッチさん(91歳、2世)をはじめ、金城さんの子供、孫、曾孫など親族や友人ら約20人が集まった。
昼食には、金城さん家族が手配したスペイン料理の「パエリア」が振る舞われ、その後に沖縄県人会サントアマーロ支部(仲本明男支部長)関係者を通じて、母県の玉城デニー県知事からの感謝状が金城さん夫妻に渡された。
感謝状は、昨年10月の沖縄県人会創立95周年式典時に90歳以上の高齢者に手渡される予定だったが、コロナ禍のため式典はオンラインで開催され、各支部でそれぞれ保管されていたという。
日本語で書かれた感謝状を、玉城県知事に代わって読み上げた宮城代表は「群星別冊を出版できたことを皆さんで喜んでいただき、祝賀会に招待までしていただいたことに感謝いたします。これまでの苦労の末にこれだけの大家族を作られ、今後ともご夫婦そろって長生きしていただきたい」と感謝の言葉を述べた。