日本人移民入植百周年をお祝い=サンジョゼ・ドス・カンポス市

サンパウロ州サンジョゼ・ドス・カンポス市は7月30日、同市議会議場にて、同市への日本人移民入植100周年を記念する式典を開催した。式典では同市の発展に貢献した人物、団体の表彰が行われた。

式典には、ハヤシ・ワルテル同市議、小室千穂在聖総領事館首席領事らが出席。挨拶に立ったハヤシ市議は「100年にわたる先人たちの献身と努力に感謝し、日本とブラジルの架け橋となれるよう彼らの教えを受け継いでいきます」と語った。
ハヤシ市議によれば、同市に日本人移民が入ったのは、1922年4月。日本人移民は当初、農業に従事し、やがて工業分野に進出。日本企業のカネボウやパナソニック、日立、富士フォトフィルムなどが同市に拠点を構えるようになり、日本人移民の存在は市の発展に大きな貢献を果たしたという。
貢献者表彰は、同市の文化や教育、経済など各分野の発展に寄与した日系人、日系団体を対象に行われ、全150の人物、団体が表彰された。表彰状は、パライソ文化協会、ニッケイクラブ、オリオンクラブ、サンジョゼ文化協会、BBCクラブの各会長が手渡した。表彰者全員と来場者数名に移民史『富流原』(白石ふさお著)のポルトガル語版が、著者の息子のアレクサンダー白石さんから贈られた。
会場には平和や幸福を願う約5千羽の折り鶴が飾られ、式典では田辺ファビアさんとノートン三崎さんによるカラオケショーなども行われ、「蛍の光」を合唱して終了した。
式典には一般参加者の来場もあり、式典参加者は「市の至る所に日本が存在していることを感じた」と語った。