デング熱用予防接種=民間医療機関では7月から=SUSでの利用は1年後?

国家衛生監督庁(Anvisa)が3月に国内での使用を承認した武田製薬のデング熱用ワクチンQdengaの接種が、7月から民間の医療機関で始まるが、統一医療システム(SUS)がカバーする公共医療機関での接種開始は1年以上先の話となりそうだと3日付オ・グローボサイトなど(1)(2)(3)が報じた。
武田製薬製のワクチンは四つの型のデング熱ウイルスに対応する優れもので、一般有効率は80・2%、4歳以上、60歳までの子供や大人への適用が認められた。また、6月21日オ・グローボサイトなど(4)(5)によると、民間医療機関での接種は7月から始まり、費用は400~500レアルとされている。
現時点でのデング熱の予防接種は民間の医療機関でしか受けられず、武田製薬製のワクチンの場合でも、SUSを介した広範囲の接種が認められるまでには1年以上かかるという。現時点でのAnvisaは、ブタンタン研究所が研究を進めている国産ワクチンの生産を支援する意向とされており、一般庶民が予防接種を受けられるようになるのは更に遅れる見込みだ。
今年のデング熱発生率は高めで、6月28日付フォーリャ紙サイト(6)によると、サンパウロ市保健局は同日、市内96区中37区でデング熱患者が発生しており、北部のヴィラ・ギリェルメやサンターナ、東部ペーニャ、西部バラ・フンダの発生率は10万人あたり200人台に達したと発表したと報じた。ヴィラ・ギリェルメの6月11~15日の発生率は10万人あたり298・3人、ペーニャは255・8人、サンターナは239・1人だ。発生率が100人未満/10万人なら低率だが、100~300人/10万人だと中程度と判断される。