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ルーラ「アサンジを自由に!」=英裁判所が上訴権認める

2024年5月21日

2月にリオ市で行われたアサンジ氏の自由を求めるデモの様子(Foto: Fernando Frazão/Agência Brasil)
2月にリオ市で行われたアサンジ氏の自由を求めるデモの様子(Foto: Fernando Frazão/Agência Brasil)

 19日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)によると、ルーラ大統領は同日、機密情報告発プラットフォーム「ウィキリークス」創設者で、米国からスパイ容疑で告発されているジャーナリスト、ジュリアン・アサンジ被告(52歳)の釈放を再要請した。アサンジ被告は英国で収監中だが、米国への身柄引き渡しを巡って20日に英高等法院で審理が行われ、米国法廷での言論の自由に関する保証が不十分であるとして新たな上訴権を認める判決が下された。(3)
 ルーラ氏は自身のXを通じて、「権力者の秘密を暴き、ピューリッツァー賞を受賞するはずだったジャーナリスト、ジュリアン・アサンジは、その代わりに英国で5年間投獄され、表現の自由のための戦いの一環として、彼の自由を守るべき報道機関全体から沈黙を強いられた。アサンジへの迫害が終わり、彼にふさわしい自由が一刻も早く与えられることを願っている」と述べた。
 近年、ルーラ氏は国内外のインタビューで何度もアサンジ氏を擁護しており、2020年には英紙『ガーディアン』に「ジュリアン・アサンジの身柄引き渡しは表現の自由を妨害する」と題する論考を掲載し、翌年にはアサンジ氏の父ジョン・シプトン氏と面会した。23年5月に行われたチャールズ3世の戴冠式に参した際にも、報道陣の前で同氏の釈放を訴えた。
 アサンジ氏は、アフガニスタンとイラクでの紛争中の戦争犯罪と人権侵害を明らかにした25万の軍事・外交機密文書を漏洩した罪に問われており、有罪判決が下れば最大で175年の懲役が科せられる可能性がある。
 ロイター通信によると、米国当局は、アサンジ被告の行動によって米国の国家安全保障を損ない、米国諜報員の命を危険にさらしたと主張して有罪にしたい考えだという。
 一方で、彼の身柄引き渡しの可能性は、ジャーナリスト団体や人権団体から批判されている。アサンジ被告の妻ステラ氏は、「政治的動機による告発は、報道の自由と国民の情報を得る権利に対する前例のない攻撃であり、基本的なジャーナリズム活動を犯罪化しようとするものだ」と発言。
 人権団体アムネスティ・インターナショナルは、ジャーナリストの引き渡しは報道の自由への「壊滅的」な攻撃であると考えており、「公共の利益のための情報公開は、メディアの自由の基盤だ。機密情報を公開したことでアサンジ氏をスパイ容疑にかけ、身柄を引き渡せば危険な前例を作り、世界中のジャーナリストを不安と恐怖に陥れる可能性がある」とアニエス・カラマール事務総長は訴えていた。
 国連特別報告者であるニルス・メルツァー氏も米国に対して告発を取り下げるように求めており、「この件は巨大なスキャンダルであり、西洋の法の失敗を象徴している。アサンジ氏が有罪判決を受けるならば、それは報道の自由にとって死刑宣告となる」と批判した。


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